難波弘之/Sense Of Wonder「Live In 2011 ~30th Anniversary~」5月21日(土) 下北沢GARDEN ライヴレポート

sense of wonder live in 2011難波弘之/Sense Of Wonder
「Live In 2011 ~30th Anniversary~」
5月21日(土)
下北沢GARDEN


≪Sense Of Wonder≫
難波弘之(kbd.vo.cho)
松本慎二(b.vo.cho)
そうる透(dr.cho)


[ゲスト]
小室和幸(b)
根岸孝旨(b)
田辺モット(b)


というわけで、行ってまいりました。言わずと知れた「日本プログレ界の貴公子、改め、父」((C)EURO-ROCK PRESS川上編集長)難波弘之氏率いるセンス・オブ・ワンダー(以下SOW)の、30周年記念ツアーのオーラス、東京公演。『Party Tonight』が81年ですから、確かに30年。これまでも、20周年、25周年と、何回かアニヴァーサリーのライヴに立ち合わせて頂いている気がしますが、今回は、それらにも増してスペシャル、かつロング(笑)な、超ヴォリュームの内容となりました。会場の下北沢GARDEN内はイスが出ていて、渋谷エッグマンを一回り横に広げた位の、200キャパ(スタンディングなら600とか)既にギッシリ席は埋まっていて、立ち見も出るという盛況ぶりでした。ステージ向かって左からキーボード群、ベース、そしてや横向きに構えた、要塞の如きドラム・セット(ゴイスーです)。SEに導かれ、まずは現行メンバーの3人が登場し、定刻18:30より約5分遅れで演奏がスタートしました。

この日の眼目、というか見所の第一は、「歴代ベーシストの競演」。当初ラインナップされていなかった、初代ベーシストの田辺モット氏も京都から急遽参戦した為、「メンバー6人中4人がベーシスト」(難波氏MC)という、ちょっと有り得ない状況に。そんな中で、今やすっかりSOWに定着した、外道でも活躍中の松本慎二氏が、まずぶちかましてくれました。現時点での最新作ミニアルバムからの"ZINZI-WANA"から、手拍子あり、"Nutrocker"風展開ありで、明るく前向きなSOWワールド全開でしたが、ベースが重いのなんの。あえて例えるなら、松本氏はジョン・ウェットン。腹に来る極太ベースと、ロッカー然とした姿は、現行SOWの魅力を十二分に体現していたと思います。いつもながらにカラフルな音色のキーボードと変拍子パートが見事な"Lagrange Point"、そしてレコ・コレ紙ジャケ大賞受賞記念、『グリーン・レクイエム』からのレアなメドレー。しっとりとロマンティックな、バロック・クラシカルなムードは、新鮮でした。

そしてベーシストが、88年~94年頃まで在籍し、COCCOなどのプロデューサーとしても著名な根岸孝旨氏にチェンジ。グラサン姿で、ちょっと怪しい?風貌で現れた根岸氏は、久々のSOWとあってかかなり緊張していたようですが、トンガリまくったアレンジの"百家争鳴"から3曲。「中太」なブイブイ・ベースと手数の多さは、あえて例えるならベルナール・パガノッティ(オイオイ)。野獣王国でも採り上げられ、本来は歌物だったという、ZAPPA+Return To Foreverな難曲"ディメンジョン・トラベラー"では、流石のそうる透氏も大変そうで?若干ノリがカタかったりもしましたが、壮大な名曲"DUNE"に至る頃には、リズム隊も完全に暖まって?文句なしのプレイでした。久しく、この種の音楽からは離れていたハズの根岸氏の、体に入っているというか、どんどんパワーアップしていく感じは、大きな観どころとなりましたね。改めて、PFM+UK+GENESISな"DUNE"後半部に感動しつつ、そういえば94年頃のOn Air Westでの根岸氏入りのSOWでも演っていたなあ…あの時は織田哲郎氏が出てきたんだっけ…などと、色々思い出していた私メでありました。エフェクト多用のベースソロ・パートも、インパクト大でしたねー。

さて、続いての登場は、急遽駆けつけた田辺モット氏。どことは無し関西風?な長髪の同氏は、肩を骨折したとのことで、イスに座ってベースをプレイ。ブリブリした音色は、エフェクト云々以前に、何かヘンだなー、と思っていたら、実はフレットレス・ベース。強者ベーシストの中でも、独特のムードを放ったプレイは、強引に例えるなら、サイケデリックなパーシー・ジョーンズ(オイオイ)。プログレ然としたSOWの初期代表曲"パーマー・エルドリッチの三つの聖痕"完全演奏と、「モットと言えば」(難波氏MC)の、これまた代表曲"飛行船モルト号"へ。前者の中盤には、ちょっとしたベースソロも挿入。"飛行船モルト号"は、フレットレス・べースということもあってか、いつもよりエキゾチックなイメージ(スパニッシュ?)。こんな展開だったっけ?という、メロトロン音込みの、そこはかとなくKING CRIMSON味なアレンジにて、前半をシメていました。改めて、難波氏のキーボード・プレイにもクギ付けの2曲でしたね。どの曲でも言える事なんですが、音色選択の的確さ、ハッタリでは無く(笑)必然性のある機材/キーボードの山、速いパッセージでも一音一音を、ごまかしなく丁寧に弾く、その姿はやはり我が国を代表するに相応しいものでした。ここで終わっても良いくらいの勢いでしたが(というか、この日は全曲がラスト曲か!?というテンションでした)、ここまでで、まだ前半。時に20:15。ウチのお客さんの顔もチラホラの一方で、根強い女性ファン層も多かった客席が明るくなって、約15分の休憩となりました。

という事で、後半は『Symphobeat』『Aquaplanet』期のメンバーだった小室和幸氏が登場。「リッケンバッカーのベースを持っていたゆえに、誤解された?」というSOW加入ウラ話などをMCで交えつつ、そのリッケンバッカーでグイグイと迫る、小室氏のベース・プレイは、あえて例えるならやはりクリス・スクワイア。"ブルジョワジーの秘かな愉しみ"に始まり、結構久々な?小室氏との初作業だったという、『真幻魔大戦』からの2曲へ。小室氏のリード・ヴォーカルによる、ポップSOWとしての名曲"Rain"。この日入っていたケーブルTV番組視聴者にはナイショの?やり直しの一幕もあった"Aquaplanet Part.1"(これまた名曲)。同曲は、「コレは小室氏入りがイイなあー」と、改めて思わせてくれ、ポップ面での貢献度の高さを改めて認識しました。『真幻魔大戦』は別としても、プログレしてるSOWもイイけど、これも魅力だよなー、というひとときとなったわけです。元々ブリティッシュ・ポップが好きだったという小室氏の色も、SOWの歴史には欠かせない物だったんですねー。小田和正、というよりフラヴィオ・ヴェンチュリーニを思わせる?ヴェルヴェットな歌声も健在でした。

さてさて、その後、松本氏がベースに戻って、現行メンバーとなり、コンサートはクライマックスへ。ここのところのライヴで常にプレイされる新曲"でも誰もいない"は、「その後」の地球を、ガイコツの視点から描いた、「この時期にはどうかなとも思った」(難波氏MC)SFな曲。「人間は滅んだんだ~」という、難波氏の叫ぶような嘆くようなヴォーカルの部分が凄く印象的で、実は後半のハイライトのひとつだったのではないかと。この曲を聴くと、全く無関係なのに、何故か「ギャートルズ」の例の、おわりの歌(ムッシュかまやつ)を連想してしまう私メでした。そして松本氏がリード・ヴォーカルを取る、激しくロックでポップな、"唇からナイフ"、そしてこの日も、テリー・ボジオもかくやのセットで大暴れしてくれた、そうる透氏の観せ場の「ゼニの取れる」ドラム・ソロへ。"Slow Down"で華々しく本編終了。アンコールは、お約束にして、SOWライヴには欠かせない2曲"夢中楼閣" "ナットロッカー"で〆。いやはや、長かった、時に21:55。トータル3時間半に及んだSOWライヴ、それでも、もっともっと観ていたい!と思わせる、素晴らしい一夜だったと思います。あの曲この曲、と言い出せばキリがないですけど、ほぼ「演り切った」感がありましたし、ここしばらくのSOWライヴの中でも、格段の充実感がバンドにも客席にも溢れていた内容だったと思います。

歴代ベーシストがほぼ勢揃いし、SOWの歴史を再確認すると共に、現在進行形のバンドとしてのパワーも見せつけた、贅沢な一夜。日本を代表するキーボード・トリオ・バンドであることを改めて実証してくれました。スタジオを上回る迫力とテンション、旧曲にも常にひとヒネリのアレンジ、魅力的な新曲。やはり難波弘之氏/Sense Of Wonderは傑出しています。毎度のことながら、もしまだSOWを体験したことが無いというキーボード・プログレッシヴ・ファンの方がいるならば、次の機会にぜひ一度。そういえば、この日発売予定だったものの、若干遅れてしまった(泣)待望のライヴDVDもリリースされるとのことですので、そちらも注目です!難波氏はじめ、バンド/出演者の皆様、関係者/スタッフの皆さん、そしてお客さん、まずは大変お疲れさまでした(笑)。そしてありがとうございました。ホントにたっぷり楽しめる、GREATなライヴでした!!


【セットリスト】

(現行メンバー)
1. ZINZI-WANA
2. Lagrange Point
3. グリーン・レクイエム~ドリーム・トラベル

(根岸孝旨氏 参加)
4. 百家争鳴
5. ディメンジョン・トラベラー
6. DUNE

(田辺モット氏 参加)
7. パーマー・エルドリッチの三つの聖痕 Part.1~3
8. 飛行船モルト号

------------------(休憩)------------------

(小室和幸氏 参加)
9. ブルジョワジーの秘かな愉しみ
10. ビッグ・プロローグ
11. サイボーグ戦士ベガ
12. Rain
13. AQUAPLANET Part 1

(現行メンバー)
14. でも誰もいない~骸骨を乗せた宇宙ステーション
15. 唇からナイフ

~Drum Solo~

16. SLOW DOWN

---(アンコール)---
17. 夢中楼閣
18. ナットロッカー
プロフィール

店長 中島俊也

Author:店長 中島俊也
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