QUI/Alex Carpani Band/軌道共鳴インストセクション 11月11日(木) 吉祥寺シルバーエレファント ライヴレポート

QUI/Alex Carpani Band/軌道共鳴インストセクション
11月11日(木)
吉祥寺シルバーエレファント


という訳で、行ってまいりました。先月のPASSOVERに続く、秋のマニアック・シンフォニック・バンド来日シリーズ。今回は、当店にも入荷中の新作2nd『The Sanctuary』を引っ提げて、イタリアのキーボーディスト:アレックス・カルパーニが、マニアの殿堂シルバーエレファントに登場しました。最初のバンドの時には、お客さんが(私メの定位置の?)階段上の辺りまで溢れるなど、立ち観も多く出た盛況ぶりの中、日本側の2バンドと共に、充実した演奏を展開してくれたのでした。


◆軌道共鳴インストセクション

メンバー:
上田哲也(b)
黒沢ダイスケ(g)
高橋ヒロユキ(kbd)
大菊勉(dr)

orbital resonance Absolute Separation定刻通りの19:00に、まずはトップバッターで軌道共鳴[ORBITAL RESONANCE]が登場、[インストセクション]とあるのは、この日はヴォーカリストが都合により不参加だったため、苦肉の策として?オール・インストで演ろう、という、通常とは異なる試みだったようです、既に2枚のアルバムをリリースしている(2nd『プロト・サイエンス』は当店にも入荷中!)彼らのサウンドは、ずばりプログレ・メタル系、DREAM THEATERは元より、CAIRO、SHADOW GALLERYなど、旧MAGNA CARTAレーベル系にも通じるアグレッシヴかつ複雑なサウンドを、確かな演奏力で存分に聴かせてくれました。1st及び2ndのインスト曲と、本来はヴォーカル入りの曲のインスト・アレンジ、さらには新曲まで、長尺の5曲がプレイされましたが、特に黒沢作の"恐怖の右脳改革"(確かにちょいEL&P風、5拍子リフ/キメ/ラテン色が心地良い)と、先日のFANTASMAGORIAでもプレイしていた上田作の新曲"アガルタ"(シンフォニック・ハード寄り、7拍子基調のU.K.+EL&P風)が印象的でした。トニー・マカパインばりの?キャップ姿の出で立ちの黒沢氏は、流石に相当の弾きまくりギタリストですね~。PLANET XというよりもLIQUID TENSION EXPERIMENT系を思わせつつ、単なるソロ合戦に終わらない楽曲性の高さが伺える内容でした。orbital resonance proto scienceオルガン系主体のキーボード・ワークも効いており、若手らしい勢いとパワーに溢れた、まさに力演だったと思います。失礼ながら私メは初見でしたので、ヴォーカルがいる状態のバンドとの比較はできませんが、変な話、インストでも相当イケるんじゃないか?という、ハイクオリティなものでしたね。ところどころでで出てくるEL&P風味が特色だと思いますので、例えばカール・パーマー・バンドとかが好みの向きも是非チェックしてみてください。充実の50分間でした!

≪SET LIST≫
※MC聞き取りのため、間違いの可能性もありますが、ご了承ください。

1:ピラニア・バイツ
2:恐怖の右脳改革
3:アロメトリー
4:アガルタ
5:DNA


◆Alex Carpani Band
メンバー:
Alex Carpani(kbd.vo)
Ettore Salati(g)
Fabiano Spiga(b.ac-g.vo)
Giacomo Pacini(dr)

alex carpani waterline約20分のセット・チェンジを経て、2番手でアレックス・カルパーニ・バンドが登場。バンドメンバーは上記の4人で、新作2nd『The Sanctuary』とほぼ同一ですが、ドラムスは都合によりチェンジした模様でした。長髪&ヒゲのムサいルックス(笑)の大将カルパーニをはじめ、皆さんプログレ者然としたオッサン。長身細身のギタリスト、デコ系ルックスのベーシストと、フロントの3人は皆、髪を後ろで束ねていましたね(フリオ・キリコが弱そうになった見てくれの?ドラマーのみ短髪)。それはさておき、ステージ上では、何とドラムの前・中央にドカンとキーボード・セットが組まれ、カルパーニは立って弾きつつヴォーカルもとるという、シル・エレでは珍しい配置となりました。2日間の日本公演(翌日は同所でBARAKAらと共演)の初日と言う事で、流石に出だしはぎこちない感じでしたが、いきなり炸裂のメロトロン風キーボード+ハケット風ギターで、<GENESIS/スティーヴ・ハケット系基調なのに、あくまでキーボードが主役>という、以外とありそうでない路線のサウンドが味わえました。1stアルバム『Waterline』('07)からの4曲を前半に配したセット・リストにて、進むにつれてバンドの熱気がましてゆきます。両手をガバッと広げたカルパーニのプレイぶりは、なんだか久々に両手おっぴろげ系パフォーマンスを見たなー、という感じでしたね。GENESIS、とりわけ『静寂の嵐』もしくは『Trick Of The Tail』期を思わせるコーラス・メロトロン音から、流麗なタッチのピアノ(これが中々イイ感じ)、EL&P~U.K.風の派手なギュンギュン系まで、手を変え品を変えの目眩くキーボードワークは、流石のマニア魂に溢れたものでした。alex carpani the sanctuary英語ヴォーカルですが、イタリアらしい、熱く朗々とした歌唱も堂に入っていましたし、カルパーニの力量は相当なものだったと思います。インカム・マイクを付けて、随所でアコースティック・ギターもプレイしたベーシスト(5弦)、ヴォリューム奏法からタッピングまで、やはりハケット色の強いギタリストも、安定した演奏ぶりでした。ドラムスに関しては、ヘッドホン使用&楽譜見まくりで、ちょっと危うい感じだったのが残念。ドラムスがバンドを引っ張るというより、ドラムスが周りに合わせていく感じで、やや疾走感に欠けてしまったのはあるかと思います。とはいえ、キーボードだけが突出するわけでもなく、バンド全体でカルパーニ・ワールドを創り上げる感じは、非常に心地の良いものでした。ブッキング&ケアを担当したPOSEIDONさんに捧げられた(余談ですが、フェスへのPOSEIDON勢の参加のお礼/交換来日的側面もあったPASSOVERに対し、彼らは殆ど自腹モード!?だったようです)"Entering The Century"他、2ndの4曲を後半に配した全8曲の本編は21:00頃に終了。そしてアンコールにはサプライズとして、何とGENESISの"Firth Of Fifth"を完コピ・モードで(フルートは抜きですが)プレイ。ちょっとキメが乱れたりしましたが(笑)そこはそれ、ホントに好きなんだな~というのがヒシヒシと伝わってくるシメでした。負けず劣らずのマニア連たる客席も、大いに楽しんでいる感じで。盛況のうちにカルパーニ・ライヴは幕となりました。まさに、マニアによるマニアの為の、イタリア版シル・エレ系と呼ぶにふさわしいサウンドが、本当にシル・エレで展開された、レアかつ充実のライヴとなりましたね。観応え十分の快演でした!

≪SET LIST≫
1:The Waterfall
2:In The Rocks
3:The Siren And The Mariner
4:Reclaimed
5:Entering The Century
6:Spirit Of Decadence
7:Memories Of A Wedding
8:Moonlight Through The Ruins

【Encore】
9:Firth Of Fifth


◆QUI
メンバー:
林隆史(g)
吉田一夫(flute)
瀬戸尚幸(b)
吉川弾(dr)
井谷享志(per)

qui preludeという事で、この日のトリは、林隆史(g)が率いるジャズ・ロック・バンド:QUI。08年にPOSEIDONより発売された1stアルバム『Qui』と同メンバーの5人編成にて、緊張感と疾走感に満ちた、実力派に相応しい堂々たる演奏を展開してくれました。セット・チェンジに再び20分ほどかかったため、彼らがスタートしたのは21:30.向かって左からギター、ベース、ドラムス、その前にフルート、パーカッションという位置取りで、メンバーのルックスは、プログレ・メタル世代の若手然とした軌道共鳴に比べると、ぐっと大人びた、というより、IL BERLIONEとかKILLING FLOORとか、シル・エレのジャズ・ロックの系譜とも思える?ひとクセありそうな面々で、中々の風格。1st以前のライヴ集CD-R『Prelude』から当店でも取り扱わさせて頂いている割に?私メは実は初見(スミマセン…)でしたが、まずもってCDで聴くよりも、はるかにパワフルなのに驚かされました。冒頭の、まさにヘヴィにドライヴするナンバーはじめ、アルバム未収録の新曲も相当数プレイされて、現在進行形の姿を示すセットでした。彼らのサウンドは、大まかには「クリアーなラテン風味も交えた、プログレ・ルーツのジャズ/フュージョン」なんですが、カンタベリー系も引き合いに出る事の多い彼らだけに、仕掛け/引き出しが豊富で、曲毎に印象的なポイントがある、一筋縄ではいかないものですたね。時にJETHRO TULL風の?ツバ飛ばし込みで吹きまくるフルート、ROVO周辺っぽい?ワイルドな風貌にて、パカポコ系のみならず、各種メタル・パーカッションを床に並べて叩いたり、バシャンと叩きつけたり…と、派手な存在感のパーカッション奏者。この2名が観客の目を引き付け続ける一方で、バンマスのギタリストは、時にホールズワースを思わせつつ、あくまでクールに、流麗にメロディアスなソロで切り込んで、流石のプレイぶりでした。アッパーな(そしてユーモラスな)スイング風リズムのようでいて実は変拍子?"椰子#1/MAZE"を経て、それ風のイントロなのかなと思ったら、まんまカヴァーだった"Moonchild"(フルートがヴォーカルのメロディをプレイ)、メドレーでドラムソロ込みの、アルバム冒頭曲"Puyol"へ、という流れは、前半のハイライトでした。qui_qui.jpg後半になるとさらにエンジンがかかって、ところどころにKING CRIMSON、あるいはBRAND X系のルーツを感じさせつつ(ジャジーなロバート・フリップ的ギターも?)、笛も2本吹き、バシバシとパーカッションで突っ走る"Kasumiotoshi"のカッコ良さたるや絶品でしたし。ファンキーかつ変則的な"だちょうのうた"、そしてツヤのあるギターソロが光る本編ラスト"5月6日"へ。同曲のフルートは、ちょっとクリス・ヒンゼを思わせる…って分かりづらくてスミマセン。ちょっとしたMCの後、即アンコール(笑)として"Astratto"がプレイされました。この曲もいわゆるロック色は薄いのですが。7拍子/8拍子の変則リズムを含めて、変化に富んだ楽曲で、彼らの特性と魅力が集約されていました。端正さ、クールさが先に立つようなイメージを見事に覆す、スピーディかつエネルギッシュな大熱演でした!プログレッシヴ・フュージョン/ジャズ・ロック・リスナーの方は、是非一度、彼らのライヴをオススメしたいと思います。終了は22:30。3バンドの長丁場となりましたが、いずれも充実した内容で、大満足の一夜となりました。出演者の皆さん、ブッキングのPOSEIDONさん、会場及びスタッフの皆さんに感謝&大拍手!

qui live at silver elephant 2010 10ちなみに、実はこの日、いわゆる「録って出し/お持ち帰りライヴCD-R」の業者(Hoy-Hoy Records)が入っており、QUIの演奏も録音され、終了後20分ほど待つと、その場で当日の演奏のCD-Rが買って帰れる、という趣向になっていました。私も一枚買いましたが、当日販売分の他に、シリーズとして様々なタイトルが制作されており、ショップでも取り扱いも可能とのことですので、近日ワールド・ディスクでも取り扱いを開始しようかと考えております(この日の、アレックス・カルパーニの演奏も収録されており、そちらも入荷する予定です。)他には、先立ってのダモ鈴木氏の、山内テツ氏らとの10月30日横浜公演。絶対無の10月31日シル・エレ公演などが出ています。ダモ氏に関しては、例のU.F.O.CLUBでの2日間のうち、まずは山本精一コネクション(石橋英子、mitoらが参加)の日の分が近日リリース予定とのこと、このHOY-HOY RECORDSのアイテムにも、今後要・注目ということで、よろしくお願いいたします!(どうりで、QUIはMC無しだったわけでした)また、この日の3バンドの各オリジナル・アルバムは、当店にも在庫がございますので、気になる向きは是非チェックしてみて下さい↓

http://www.marquee.co.jp/world_disque/d.w.frameset.html

≪SET LIST≫
1:Heavy Flight
2:Arnica
3:水面に月
4:椰子#1/MAZE
5:Moonchild / Puyol
6:Kasumiotoshi
7:だちょうのうた
8:5月6日

【Encore】
9:Astratto
プロフィール

店長 中島俊也

Author:店長 中島俊也
★WORLD DISQUE店長の中島です。
御来店の際はぜひお声を掛けて下さい。おススメの1枚からマニアックな話題まで、お気軽にどうぞ!!

Twitterでも
最新情報がチェックできます!
https://twitter.com/WORLD_DISQUE

■ABOUT WORLD DISQUE■
当店は全世界屈指の品揃えのユーロ・ロック、プログレッシヴ・ロックの専門店です。新品から中古まで、CD/DVDも豊富な品揃えで皆さんをお待ちしています。ほとんどの商品を試聴できます!!

ADDRESS:〒161-0033
東京都新宿区下落合3-1-17
メゾン目白102

TEL:03-3954-5348 (店頭)
TEL:03-3954-4897 (通販専用)  
FAX:03-3954-9563 (共通)

■営業時間■
店舗と通信販売の営業時間帯、定休日が異なりますので、御注意ください。

<店舗>
月、水~土 
13:00~20:00

日・祝
13:00~19:00

火曜定休日
(祝日が火曜の場合は営業)

<通信販売>
月~金 
11:00~17:00

土・日・祝日定休日

詳しくはここもしくは、カテゴリ内「WORLD DISQUEとは」をご覧下さい。

最新記事
カレンダー
05 | 2017/06 | 07
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 -
月別アーカイブ
カテゴリ
全記事表示リンク

全ての記事を表示する

検索フォーム
リンク
RSSリンクの表示
QRコード
QRコード