URIAH HEEP 40th ANNIVERSARY JAPAN TOUR 2010 10月23日(土) 川崎クラブチッタ ライヴレポート

URIAH HEEP
40th ANNIVERSARY JAPAN TOUR 2010
10月23日(土)
川崎クラブチッタ


URIAH HEEP 2010 live -という訳で、行ってまいりました。言わずと知れたブリティッシュ・ハード系のビッグ・ネーム。ユーライア・ヒープの来日公演。前回は確か91年の来日で、実に19年ぶり、2度目の来日となったわけですが、エマーソン&レイクの来日延期や、同時期のバッド・カンパニー来日公演での、ミック・ラルフスの不参加など、色々あるご時世だけに、まず無事にコンサートが行なわれた時点で、ホッとしてしまいましたね。私メが観たのは、2日間のうちの初日。まずビックリしたのは、ビッシリ満員の客入りの良さ。立ち見も相当出ていましたし、2階席の一部も販売されていたようで、まさに大盛況。客層は、流石にアダルトで、DEEP PURPLEやMSGを観に行くような、オヤジハードロッカーが主体でしたが、IRON MAIDEN Tシャツ(私メ、及び友人含む)や、先立ってのプログレ・フェスのTシャツもチラホラ。多少マニアな熟年男子&お姉様方で、熱気ムンムン(死語)の中、ほぼ定刻通りの、18:00過ぎにコンサートはスタートしました。メンバーは予告通りで、以下の5名+ゲスト。

Mick Box(g.vo)
Trevor Bolder(ba.vo)
Bernie Shaw(vo)
Phil Lanzon(kbd.vo)
Russell Gilbrook(dr)

[ゲスト]Mickey Moody(Slide Guitar/ex.WHITESNAKE)

SEに導かれ、メンバーが登場するや、大歓声が沸き起こり、いきなり前の方から客席が立ちあがって、スタートから総立ち状態に。普段のプログレ系での、本編は座ってゆっくり、アンコールで立って…というスタイルに慣れた私メとしましては、まずアレッ!?となりました。いや、盛り上がるのは全然OKなんですけど、満員のチッタさんで立ってしまうと、後ろの方は見づらくて…この辺りは、客層の違いを実感しましたね。正直、前半~中盤は座っていても良かったのでは、とも思いました(実際、心の底では「座りたいなあ」と思っていた方も多かったはず。手拍子とかは座っていても出来るわけですし…)。とはいえ、ノリ所が多く、バンド自体も想像以上に80'sメタル然とした感じでしたので、立ち見も良かったのかもしれません。

ともあれ、ステージ上に目を移すと、向かって左より、白髪?長髪&グラサンで、怪しさもとい風格たっぷりの御大:ミック・ボックス、後方左にドラム、後方右にオルガン&キーボード、右手にトレヴァー・ボルダー、中央にバーニー・ショウ(もちろん動きまくり)。新作からの2曲に、"Return To Fantasy"を挟んだ冒頭の3曲からして、まず元気一杯、年齢を感じさせないパフォーマンスで驚きました。故.ゲイリー・セイン、そしてジョン・ウェットンの後任として70年代後期に加入したボルダーの、ブイブイと太いベース・プレイもなかなかのインパクトでしたが、やはりフロントのバーニー・ショウ(vo)と、予想以上にオルガン多用でバッチリのフィル・ランゾン(kbd)の、元GRAND PRIX組の奮闘ぶりが光りました。故.デヴィッド・バイロンとは異なる、いわゆる80'sメタル声のショウですが、ヒープに定着して20年以上?という事で、全く違和感なく、NWOBHM戦士然とした客アオリ&アクション(時にブルース・ディッキンソン的?)の多用も含めて、堂々たる存在感でした。ドラムスのラッセル・ギルブルックは、良くも悪くも目立たず、堅実なプレイに徹していた印象。『Sweet Freedom』からの"Stealin'"を明るくプレイした後、早くも本公演の売り物『悪魔と魔法使い』完全再現に突入。アコ・ギを出しての"Wizard"に始まり、まさにアルバムの曲順通りに丸ごとプレイされました。"Easy Livin'"を過ぎたあたりで、ふと気が付くと、ミック・ボックスの横に、もう一人のギターが。これが噂のゲスト:ミッキー・ムーディでした。ヘンケンのスライド・ギターのところの役どころで登場したわけですが、ミリタリー風の帽子にヒゲ顔…出てきた瞬間、誰もが戦場カメラマン:渡部陽一氏を想起した事でしょう(笑)。ムーディを2曲ほどフィーチャーしつつ、粒ぞろいの名盤を見事に再現してくれました。もちろん、お約束のヒー、ハァー、フゥーのヒープ・コーラスも、最大3人(ボックス、ボルダー、ランゾン)で問題なし。今年8月のウィッシュボーン・アッシュ『百眼の巨人アーガス』完全再現に続き、レジェンダリーなアルバムの再現を体感できる、得難いひとときでしたね。

そして、ピアノとヴォーカルのみによる、EURO-ROCK PRESS川上編集長もこだわりの名バラード"Rain"(『Magician's Birthday』より)、キャッチーな"Free Me"を経て、後はもう定番/名曲攻勢。記念すべき1stアルバムの冒頭曲"Gypsy"、待ってましたの"Look At Yourself"では、ここぞとばかりに長~くなったギターソロで、トリル多用の左手に、マジシャンのごとき右手の振りを付けまくる、レスポール使用の御大ボックスが、俄然存在をアピール。ズンドコしつつ、アッパーなキレのあるハード・ロックサウンドに、会場は大いにヒート・アップ。そして本編のシメは、これもハズせない"July Morning"!まさに鉄板の流れでしたね。やはり、名曲を持っているバンドは強いです。すぐさまのアンコールに、これまた定番"Sunrise"、そして『Salisbury』から"Lady In Black"でシメ。休憩なしで、ほぼ2時間、しかしアッという間の充実した演奏は、盛況のうちに終了。"威風堂々"が流れる中、メンバーはゴキゲンで去って行きました。あ、「戦場カメラマン」ミッキー・ムーディは、オーラスで再び登場していましたよ。

最初にもチラっと書きましたが、全体の印象としては、「70年代を引きずった、当時古臭いといわれた80年代のHR/HMバンドが、90/00年代を飛び越えて、そのまま来た感じ」でした。流石に年齢は隠せないルックスながら、皆さん若々しく、ハツラツとした演奏ぶりはお見事の一言。何というか言い方は悪いんですが、オリジナル・メンバーは一人でも、看板を守ってのドサ回り20年のプライドというか、これで食ってるんだ!という根性の入り方。ちょろっと再結成して、昔の曲をちょっとプレイして…というノリではなく、さんざんプレイしている曲でも、精魂込めての演奏が、ダイレクトに伝わってきた一夜でした。いや、想像以上に素晴らしかったです。例によって、招聘元のクラブチッタさん、お客さん、とりわけワールド・ディスクでチケットを買って下さった皆様(笑)、そしてもちろんバンドに、感謝感謝のハッピーな一夜でした!帰路は『対自核』リピート状態でしたね。

【付記】
翌24日(日)の公演では、若干曲目の入れ替えがあったそうです。新曲が増えて、"Sunrize"が削られ、代わりに"Bird Of Prey"(『Salisbury』の1曲目)がプレイされたとのこと。


≪セットリスト(23日公演)≫

WAKE THE SLEEPER
RETURN TO FANTASY
BOOK OF LIES
STEALIN'
-----『悪魔と魔法使い』完全再現-----
WIZARD
TRAVELLER IN TIME
EASY LIVIN'
POET'S JUSTICE
CIRCLE OF HANDS
RAINBOW DEMON
ALL MY LIFE
PARADISE/SPELL
------------------------------------
RAIN
FREE ME
GYPSY
LOOK AT YOURSELF
JULY MORNING

【アンコール】
SUNRISE
LADY IN BLACK
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