エレクトリック・アストゥーリアス&KBB
ジョイント・ライヴ
3月27日(土)
吉祥寺 Star Pine's Cafeというわけで、行ってまいりました。
エレクトリック・アストゥーリアス&
KBBのジョイント・ライヴ!先月のアコースティック・アストゥーリアスのライヴのレポートに続きまして、今回もワールド・ディスク スタッフの中田が中島店長に代わりましてレポートさせていただきたいと思います。名だたる2バンドのジョイント・ライヴということで、会場である吉祥寺のSTAR PINE'S CAFEは200人以上のお客さんが足を運んでおり、1階、2階席とも満席の状態。改めて両バンドの人気のほどを伺わせられた次第でありました。

まずは昨年の12月のお披露目ライヴから、今回が2度目のライヴとなる
エレクトリック・アストゥーリアス。開幕は妖しくも美しい1曲
"闇からの声"でスタート。2曲目に、前回のライヴでの眼目だった複雑なアンサンブルの1曲
"Double Helix"が登場していたのが今回非常に印象的でありました。演奏の方も、前回以上にバシっと決まっており、来月に4月に出演を控えたポルトガルの
Gouvaie Art Rockフェスティバルへ向けての調整も万端、という印象も強く感じさせます。また、フェスから帰国後にエレアスとしてアルバムのレコーディングに入りたいと
大山曜氏がMCでおっしゃられていたのも嬉しい知らせでありました。
「納得のいくまで」レコーディングしたいという大山氏の一言も頼もしく、大いに期待が寄せられますよね。先週のクラウス・シュルツェ氏の来日を記念しての意味合いも込めての
"Moondawn"(シュルツェ氏の76年のアルバムと同名タイトルでもありますよね)、も、まさにタイムリー(?)な1曲。二部構成の
組曲"Fate"は、今回はショート・ヴァージョンでの演奏でありましたが、泣きを含めた重厚さと疾走感を併せ持った構成の見事さはやはり健在いった感じです。ラストは、ピアノが重要な役割を果たしている大曲
"Castle In The Mist"、そしてアンコールは恒例の
"Distance"をダイナミック&パワフルに演奏し、ほぼ1時間のセットは終了いたしました。

20分ほどのセッティングを挟んで、続いて
KBB。遠征の予定であったというスペインのプログレフェスティバルは、主催側の事情によりフェス自体が中止になってしまったそうで、何とも残念な知らせではありましたが、それを吹き飛ばすかのようなエネルギッシュな演奏を繰り広げておりました。確固たる安定感を誇る
Dani氏と
菅野詩郎氏のリズム隊を土台に、鋭く激しいキレのヴァイオリンプレイで圧倒する
壷井彰久氏と、それに呼応して2台のキーボードとミニモーグで縦横にマジカルなフレーズを展開する
高橋利光氏、ライヴならではのアドリブでパワーアップしていく楽曲も含めて、改めて強力なメンツであるというのを認識させられた次第です。前半演奏された3曲が全て最近の曲(今後リリースされるアルバムへ収録されるのかというところも楽しみでなりませんね)、特に、ハイテンションで白熱した演奏を繰り広げるプログレッシヴ濃度高めのハード・フュージョン・ナンバー
"Karnel"は、ソロパートやヴァイオリン、キーボードのユニゾンもたっぷりで一際強烈な存在感でしたね。久々に演奏するという
"Order From Chaos"、コミカルな曲調ながらも複雑でテンションの高まりもピカイチな
"Rice Planting Song"、「キャラが立った」1曲1曲の流れは非常に心地良く聴き応え十分。菅野氏の地鳴りのようなパワフルなドラムソロを経て、ラストは
"Inner Flame"。曲名も楽曲もMahavishnu Orchestraへのリスペクトが伺える、熱狂的な押しの演奏を展開する必殺ナンバー。赤の照明とフラッシュの演出も激しくエキセントリックな演奏に拍車を掛けていて、印象的な趣向でした。
エレアス、KBB、両バンドとも各々1時間少々の演奏時間の中で濃密なセットを展開した、贅沢なジョイントライヴでありました。両バンドの皆さん、お疲れ様でした!そしてエレアスの皆さん、ポルトガルへの遠征、気をつけて行ってきてくださいね!
◆ELECTRIC ASTURIAS セットリスト◆
闇からの声
Double Helix
Moondawn
The Lancer
聲無キ涙~Cyber Transmission
組曲"Fate"
Castle In The Mist
【Encore】
Distance
-----------------------------
◆KBB セットリスト◆
Larks In The Air
Karnel
Age Of Pain
Order From Chaos
Rice Planting Song
Inner Flames
【Encore】
Discontinuous Spiral