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ADI / Home 国内盤 A/A 帯付き メルダック '90 \2800
初期美狂乱の伝説のドラマー、佐藤正治が80年代後半からヴァイオリンの金子飛鳥、ベースの渡辺等、キーボードの塩谷哲と結成したバンド、ADIのデビュー作。美狂乱時代よりビル・ブルーフォード的な幾何学的な正確性にガムランやアフリカ音楽などからの影響を交えた独自の世界を展開していた佐藤のドラミングはもさらに進化しスケールアップ、それにPFMやジャン=リュック・ポンティに触発されたプログレッシヴ性を強く持つ金子のヴァイオリンの豊かなメロディを乗せる音楽性は佐藤、金子、渡辺が参加していたZABADAKの異国的郷愁に通じつつ個々の演奏者の自由度を高めプログレッシヴ・ジャズ・ロック性を追加したような見事なもの。佐藤と金子、それぞれの後年のプロジェクトMASSAや「Multi Venus」の原型的な煌めきが既に見られる埋もれた傑作。

【中古】
ADI / Adi 国内盤 A/A 帯なし ビクター '92 \2000
ファーストで大半の曲を書くなどは中心的存在であった佐藤正治が正式メンバーとしては退き、ゲスト参加及び作曲も一曲のみとなり、また、前作でともすればぎこちなさが見えたヴォーカル・パートに専任の女性ヴォーカリストTechieを加え強化、より歌物に比重を移したセカンド・アルバム。佐藤は抜けたもののドラムを仙波清彦が担当することで、リズムの豊饒さ、強力さは前作に全く引けを取らず、またメジャーのビクターからのリリースということでより緻密な音作りと鮮明な録音が可能になったこともあり、金子飛鳥のヴァイオリンも時に流麗に、時に鋭く歌に絡むなど。前作とは異なるプログレッシヴな歌物としての魅力を確立した秀作。

【中古】
ADRIAN WARGNER / Distant Between Us('74) 英盤 A/A Music Suite '90 \2000
英国のシンセ/キーボード奏者、エイドリアン・ワーグナーの'74年1st。所謂シンセ物~ピコピコ系では無く、どちらかと言えば、サイケ・コラージュ+トリップ・シンセというサウンドになっています。シンフォニック色は薄いですが、むしろフロイド~ジャーマン/タンジェリン系リスナーにお薦めの一枚。'90年の初CD化以降一度も再発が無く、入手困難です。この機会をお見逃し無く。

【中古】
安紀 / Aki 国内盤 A/A 帯付き(少イタミ) And Music '90 ※貴重なプロモシート付き ¥3500
マリンコーニアで'80sインディーシーンに登場、ボンデージ・フルーツ、そして何より高円寺百景の初期キーボード/ヴォーカルとして活躍、'90年代アヴァン・プログ・シーンで一際輝く存在だった、故・山内(久保田)安紀('18年11月27日逝去)。本作は、安紀名義唯一のソロ作で、高円寺百景参加以前にリリースされた物。シンセ/打ち込みバックの、ダークで呪術的な、ある意味ゴシックな歌物(日本語)。生前、フェイバリットとして挙げていたファイルーズなど、中東風のエスノ・ムードも感じさせる、ミステリアスな傑作です。貴重なプロモ・シート/バイオ付き!

【中古】
AKTUALA / La Terra ('74)伊盤 A/A Artis '91 ¥2000
70年代にフランコ・バッティアートが主催し、意欲的な前衛作品を多くリリースしたBla-Blaレーベルにあっても一際優れた成果を残したのがこのAKTUALA。サックスから民族系の楽器まで多種の管楽器を操るウォルター・マイオリを中心に打楽器、管楽器、ギター奏者を複数交えて、中近東から北アフリカに至る地中海全域を視野にいれた音楽性で、反復される陶酔的なリズムにゆるやかな即興を乗せて行くスタイルにてサード・イヤー・バンドが地中海ジャズ・ロックを目指したような呪術的大曲4曲を収録。マウロ・パガーニやアレアとはまた違った汎地中海音楽の試みとして素晴らしい。アルバムは3枚あるが、これはセカンド。打楽器でインドから渡欧したばかりのトリロク・グルトゥが参加している(初録音とか)。CDは2種類あるが、この正規再発はこのARTIS盤のみで20年以上廃盤のままです。

【中古】
ALLAN HOLDSWORTH / Velvet Darkness ('76) 英盤 A/A' Talking Elephant ※5ボーナス ¥1500
言わずと知れた故・アラン・ホールズワースの1stソロとして'74にリリースされるも、レーベルが無許可で出したとして、本人は認めていなかった、いわくつきのアルバム。大昔のCD化時に追加されるも、その後の再発では未収録となっていた、貴重なボーナス・トラック5曲(収録曲の別テイク)を収めた、英Talking Elephant からの再発。聞き逃していたファンは是非。

【中古】
AMAROK / Tierra De Espacias スペイン盤 A/A'Tecnosaga '00 ¥1800
ロベルト・サンタマリア(g,etc)をリーダーに、ヴェネズエラから移住したスペインで結成されたプログレッシヴ/トラッド・ミクスチャー・バンド、アマロック。初期はバンド名通り、マイク・オールド風味もありましたが、「ジブラ・アラ」('98)に続く本作4th(国内リリース時の邦題:「スパイスの大地」)では、ジャケット通りの、エスニックなイメージを押し出しています。魅力的な女性ヴォーカル、明確にプログレッシヴ・ロック基調のサウンドは健在。本作もまた、聴き逃がせない傑作です。廃盤。

【中古】
AUTOGRAPH / "1" ('80) ロシア盤 A/A RDM '96 ※'80+'81、全13曲 \2000
旧ソ連、GUNESHなどと共にソ連最初のロック・コンテスト、トビリシの春フェスにて入賞し、ソ連最初の公認ロック・バンドとなったAUTOGRAF。ギタリスト、アレクサンダー・シトコフスキーを中心に大学の音楽科や音楽学校の生徒を中心に結成されたこともあり、85年の公式デビュー作でも産業ハード色にプログレッシヴ性を交えた音楽性を聴かせていましたが、デビューよりはるか前の80年から82年にかけて録音された音源を収録した本作では熱唱型ヴォーカルによって歌われるキャッチーな歌パートやメロディアス・ロック指向は後年に通じつつ、多分にリック・ウェイクマンに多分に通じるような装飾的で手数多くクラシカルなキーボードが随所にフィーチャーされてより明確なプログレッシヴ・ロック的な音楽性で聴かせます。東欧の哀愁メロディが産業メロディアスとシンフォニック・ロックと融合して、マニアックに言えばユーゴのAERODOMなどにも通じる音?未発表音源(一部シングルやカセットで発売されていた模様)ながら音質も良好。辺境メロディアス・プログレッシヴが好きな方はぜひ一聴を!

【中古
】BAG / Sondai Ni L'Elephant 仏盤 A/A Musea '93 \1800
93年に唯一作を残すこのb*a*G、知名度はかなり低いがこれはプログレッシヴ・ジャズ・ロックの大穴。実はドラマーとキーボード奏者は80年代にマリコルヌに参加していて、その縁でガブリエル・ヤクーブが推薦文を寄せているのだが、トラッドの枠ははるかに通り越し、90年代当時の最先端ジャズ・ロック的な作風に。エフェクトを用いた空間的なバッキングと伸びやかなソロを聴かせ、デヴィッド・トーンに通じるセンス鋭いギターとサックス、フルート、パイプを使い分ける管楽器奏者による上ものがミック・カーン的な腰の入ったフレットレス・ベースとドラムスからなるリズム隊とセンス良く空間を形作るキーボード奏者に支えられ、メロディアスながら緊密なアンサンブルを形作り、言うなればデヴィッド・トーンとNguyen-Leがマリコルヌ的背景のもと合体したような作風でオリジナリティ/完成度共に非常に高い。知名度が低すぎて当時はほとんど出回らなかったこともあり、現在は結構レアです。

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A BARCA DO SOL / A Barca Do Sol / Durante O Verao ('74&'76) ブラジル盤 A/A Warner '00 ※2in1 ¥2500
後にエグベルト・ジスモンチのバンドに加わるナンド・カルネイロとジャキス・モレンバウムを擁し、ファーストにはそのジスモンチもシンセでゲスト参加するなど、なにかと縁が深い70年代ブラジルのバンド、A BARCA DO SOLのファーストとセカンドを合わせて収録した2in1。基本的にはアコースティック編成で歌と複雑に絡み合うアンサンブルが時に情感深く、特に切れ味鋭く躍動する音楽性は70年代EMI/ODEON期ジスモンチのそれと通じつつ、よりロック世代のダイレクトな感覚がさわやか。複数のアコギ、フルート、チェロ、ベース、パーカッションという編成、中でもチェロが効いて時にチェンバー・ロック的に響く場面も。ジスモンチの系譜に連なるブラジル・インスト音楽(彼らの場合結構歌ものも多いが)に興味がある人ならぜひ押さえるべし。2000年代初期のCD化で以後長らく廃盤のままなのでこの機会にぜひ。

【中古】
バッロック / 錬金術師 国内盤 A/A 帯付き Moon Witch ('91) ¥1500
イタリア産シンフォニック・バンド、バッロックの、日本盤のみで出たデビューCD ('85にカセット作あり)。リリース元は、エジソン/MOON WITCHレーベル。イタリアらしいクラシカル・テイストを押し出した、本格派のダイナミック・サウンドは、当時にあって高水準。メロディック系とは一線を画したキーボード主体アンサンブル+女性ヴォーカル(伊語)は、その後の、高く評価された2nd('94)、3rd ('99)にもひけを取らない内容です。ドラムが打ち込みなのが惜しまれますが、マニアック・シンフォニック系好バンドとして、再評価されるべき良作。再発なし。

【中古】
BONDAGE FRUIT / Bondage Fruit 国内盤 A/A 帯なし まぼろしの世界 ('94) ¥1500
ギタリスト鬼怒無月のヴィジョンのもと90年代初期に結成され、今なお健在を示すボンデージ・フルーツの記念すべきデビュー作。鬼怒、勝井祐二(vln)、大坪寛彦(b)、 高良久美子(per)、 岡部洋一(per)という今も残る演奏隊にさがゆき、久保田安紀の女性ヴォーカル2名(他男性ヴォーカリストYEN-Changもゲスト参加)という大編成。ドラム的な役割を果たす岡部の打楽器とベースの大坪が叩き出す鉄壁のリズムに高良のヴィブラフォンを中心とした音階打楽器と歌詞のないコーラスが多層的で入り組んだ楽曲はどこか懐かしさを呼び起こすような架空世界の民族音楽的な印象も与えつつ、鬼怒の鋭くも技巧的なギターと勝井の空間的なヴァイオリンが切り込んで技巧的なジャズ・ロック性も充分。当時のシーンにあっても直接的な影響が見られない独創的な音楽性は技巧的でありつつ、全員が曲の魅力を高めることに奉仕しているような素晴らしく密度の高い作品です。90年代隆盛を誇った東京ライブ・シーンから登場したバンド数あれど、ここまで充実した作品はほとんど類を見ないといえましょう。傑作!

【中古】
CAP / ・・・Nei Gorghi Del Tempo 伊盤 A/A Kaliphonia '93 \1500
CAP こと CONSORZO ACQUA POTABIRE は、その存在が知られるようになったのは、本デビューCD ('93)からですが、実は'71年結成(!)で、'77年の未発ライヴCDも同時リリースされていました。近年の、結成は'70年代で活動するもアルバムを残さなかったイタリアン・バンドが再結成してのデビュー作、の正に先駆け。そのサウンドは、バンコ辺りも引き合いにでた、正に'70s黄金期イタリアそのままの、ドラマティック・シンフォニック。勿論伊語ヴォーカル入り。近年も活動を続けていますが、アルバム的には、2nd「Robin Delle Selle」('98)か本作が最高作でしょう。今はなきKaliphoniaレーベル、廃盤。プラケ。

【中古】
CARDIACS / The Seaside ('84) 英盤 A/A Alphabet '95 \2500
GENTLE GIANTとVDGGに触発され、SPARKS的なひねくれポップス性とパンキッシュな性急さを併せ持つ極めて個性的な音楽性で80年代から2000年代まで活動していた英国プログレッシヴの至宝的カルト・バンド、CARDIACSの83年作。ポップ・センスに裏打ちされた魅力的な楽曲と変わりまくる曲調、シンフォニック・ロック直系のキーボードフレーズをセンス良く交えた音楽性は同時代のネオ・プログレともレコメンデッド系とも交わることなく孤高の存在であった彼らの代表作の一つ。目まぐるしくもキャッチーでアッパーながらも多層的な彼らの世界を知るとっかかりとして最適な作品の一つ。

【中古】
ダグマー・アンドルトヴァ / ゴールデン・ゲート 国内盤 A/A 帯付き Creativeman Disc '95 ¥1800
旧チェコスロヴァキアにあってヴァイオリン/歌のイヴァ・ビトヴァと並び強固な歌と音楽を作っていたのがこのダグマー・アンドロルトヴァ。海外で共演したPhewの肝いりで初の国内発売作となった本作はアンドルトヴァ本人の選曲で80年代後半のスタジオテイク5曲とデンマークのフェスにおけるライブ音源7曲を収録。スタジオ音源は一部それ以前のLPと重なりつつ初出もあり、ライブ音源は本CDが初出です。スタジオ盤では一部にゲストを迎えつつ、基本的にはアンドルトヴァ一人のギター弾き語り。とはいえ高速のストロークやアルペジオ、さらには両手タッピング、ボウイングなどの特殊奏法やディレイやループなどを用いて作られる深い音世界は生ギターの領域を軽く超越したもの。そこに魂の底から絞り出されるような歌唱や絶叫が重なり、唯一無比の深度と霊性に満ちた音楽を繰り広げます。クリスチャン・ヴァンデやチャールズ・ヘイワードに匹敵する強度を持つ人間国宝的存在!強烈。

【中古】
DAN AR BRAZ / Douar Nevez (Terre Nouvelle) ('77) 仏盤 A/A Sony Music '91 \2000
MALICORNEやロジーナ・デ・ペイラなど、伝統音楽を土台にしつつ同時代性と独自性でもってそれを拡張してとてつもないプログレッシヴ性をもった作品が数多くあるフランスにおいて最重要な起点となったアラン・スティヴェルのバンドにてロック性を担っていたギタリスト、ダン・アル・ブラの1stソロ作。エレクトリックなバンド編成により、タイトル通りの「新たな地」に踏み出した本格的なプログレッシヴ作品となっている。厳しさと郷愁感を合わせ持つケルトのメロディを用いつつ、自身の繊細なアコースティックとよく伸びるエレクトリックを使い分けたギター・プレイ、ジャズ・ロック感もある力強いリズム、そしてマグマのブノワ・ヴィデマンによる多彩なキーボードやパイプ類が混じり合い、喩えるならマイク・オールドフィールドとアンソニー・フィリップスが出会ったような幻想的で夢想感あふれる名作。特に7分を超える10曲目でのギター・プレイは極致。

【中古】
DOGMA / Twin Sunrise ブラジル盤 A/A Progressive Rock Worldwide '95 ¥1500
ドグマというバンドは各国にありますが、こちらは'90年代に2枚のアルバムのみを残したブラジリアン・シンフォニック・バンド。ゲスト英語ヴォーカル、管弦入り、インストの4ピース(g,kbd,b,dr)にて、ジェネシス、イエス系をルーツとしつつ、南米ならではのハートフルでウェットなメロディを押し出した、親しみやすくもスケール感の有る、前作を大きく上回る内容です。当時のブラジルにあって、かのサグラドが引き合いに出た数少ない一枚で、ベル・アンティークから国内盤も出ました。(本番は輸入盤) 廃盤。

【中古】
ELIETE NEGREIROS : Outros Sons ('82) ブラジル盤 '14 ¥2000
ブラジルはサンパウロ派の歌手、ソロ・デビュー作。他の作品を聴くと意欲的ではあれどそこまで異常な作風の人ではないのだけれど、本作はLPA面のアレンジを同じくサンパウロの異常天才、アヒーゴ・バルナベーが担当、完全に自分の世界にもっていってやりたい放題、自身の80年代初期の名作(通称鰐と通称鮫)と完全に同一のザッパ的変拍子が南米の肉体感と躍動感で結びついたようなアヴァン・ロック・オペラを展開しています。悪夢を映像化したようなすごい世界を繰り広げつつ、しかしこれがキャッチーで印象的な歌物として成立しているあたりが更にすごい。まさに天才の仕業。そしてB面のアレンジは同じくサンパウロ派のイタマール・アスンシオンが担当、こちらは比較すれば大分まともとはいえ、かなり捻りの入ったアレンジで面白いです。2014年にCD化されるもあまり出回ることなく早々に廃盤になってしまったのでこの機会にぜひ!

【中古】
5 BRIDGES / The Thomas Track オランダ盤 A/A 5 Bridges '08 ¥1800
オランダ産、メロディック・シンフォニック・バンド、ファイヴ・ブリッジッズの'08年唯一作。キーボード奏者をリーダーにしたリード・ヴォーカル/アコ・ギ入り5ピースで、バンド名はナイスのアルバム由来ながら、キーボード・オリエンテッドでは無く、トータルなバランスに長けた、非常に安定感の有るサウンドです。ハケット/ラティマー系ギターも活躍して、オランダらしい流麗さを増したペンドラゴン系、というイメージの、これは大傑作! 自主制作、廃盤。

【中古】
FOCUS / Moving Waves ('71) 国内盤 A/A 帯付き K2HD紙ジャケ '06 ¥1800
言わずもがなの"悪魔の呪文"入り代表作2nd。'06ビクター紙ジャケット、KSHDコーディング。金色帯付き

【中古】
FRANCO MARIA GIANNINI / Afreso ('74) 伊盤 A/A Mellow '94 ¥1800
イタリアン・プログレッシヴ全盛期の1974年にリリースされたシンガーのソロ・アルバム。ジャケの雰囲気的には地味目なフォーク系かと思ってしまうが、確かに基本的にはアコギやマンドリンなどの柔らかな響きとストリングス・シンセを背にした歌中心のコンパクト(でありつつイタリアらしく魅力的な)作風ではありつつ、間奏でシンセがうなりを上げたり、アグレッシヴなギターが入ったりするなど緩急がつけられて、いわゆる歌物としての枠を超えて当時のプログレッシヴな熱さが反映されていて面白い。中でもあのQUELLA VECCHIA LOCANDAのセカンド時のヴァイオリン奏者が一部に参加していて、2曲目イントロでのクラシカルなピアノと共に走る泣きのヴァイオリンのフレーズは短いながらも確かにQUELLA VECCHIA LOCANDAの面影がある。

【中古】
FRANCO MUSSIDA / Raconti Della Tenda Rossa 伊盤 A/B ジャケイタミ Virgin '91 ¥1500
PFMのサウンドの華やかな部分を担っていたのがマウロ・パガーニやフラヴィオ・プレモーリであったとすれば、その背骨にあたる本質部分を支えていたのがフランコ・ムッシーダのギター・ワークだったわけで、そのムッシーダ初のソロ・アルバムである本作もそのギター、特にアコ・ギの詩情がいかんなく発揮された素晴らしい作品に。とはいえPFMでも超絶的な早弾きならいつでもできる力量を持ちながらも派手なソロにはさして興味を示さずに全体のアンサンブルに奉仕する演奏に徹していたムッシーダらしく、本作もギター・アルバムにはせずに大切にメロディをつま弾き、地中海的な情感を落ち着きとともに展開したようなパーソナルな感覚が迫るような音楽であり、そんな中、ゲスト参加のアンジェロ・ブランデュアルディの優しい歌声も映える。PFM関連のソロ作でもパガーニのファーストを別格とすれば、1,2を争う秀作。

【中古】
FRED FRITH / RENE RUSSIER / Nous Autres 加盤 A/A Victo '92 ¥1500
元HENRY COW、既に世界各国のアヴァン・ロック・ミュージシャンとの共演を多く行っていたフレッド・フリスが元CONVENTUMのルネ・リュシェとの初共演となった86年、カナダのVictoフェスにてのライブ音源に91年のスタジオ録音4曲を追加収録。フリス、リュシェ共にメインの楽器はギターだが、それぞれにベース、打楽器、テープ類も駆使してデュオとは思えない多彩な音色と、個々の瞬発的な反応力の高さでその場で瞬時に楽曲を構築するスリリングな名演。また同フェスに参加していたCASSIBERからクリス・カトラーとアルフレッド・ハルト(彼らが参加した曲は後にCASSIBERの「A Face We All Know」で取り上げられたり)、その他天鼓なども適宜参加して、予想以上に多彩かつ迫力ある演奏が全編に渡って展開される。世界各地の意欲的なミュージシャンの出会いを促進したレコメンデッドのネットワークの大いなる成果の一つといえる大傑作!

【中古】
グレイシャス / ディス・イズ('71) 国内盤(輸入帯付き) A/A マーキー巻オビ兼ライナー付き
Belle Antique '93 ¥1800
ヴァーティゴからリリースされたデビュー作「Gracios !」('70)が、ブリティッシュの名盤として、つとに知られるグレイシャス。当時のラスト作にして、こちらは Philips から'71年にリリースされた当時のラスト作('96に再結成作「Echo」有り)。前作以上にプログレッシヴな色を押し出し、売り物のメロトロンも健在な傑作。こちらは、米Renaissance からの初CD化盤に、帯兼ライナー(巻帯)をつけた、べル・アンティーク国内仕様盤。

【中古】
HAT / Libertango スペイン盤 A/B ジャケイタミ IZ '89 \1800
バスク出身、アコーディオン/バンドネオン奏者3人とヴァイオリン、エレキ・ギター、ツイン・キーボード、ドラム、ヴィブラフォンなどを交えた9人編成のバンドを合わせた大編成バンドHATがアルゼンチンの至宝、アストル・ピアソラの楽曲を大胆にロック的にアレンジして演奏した唯一作。タイトル「Libertango」でも分かるように、ピアソラ自身がエレクトリック・バンド編成を試みた欧州滞在時代の楽曲を多く取り上げているので、ロック的なこのプロジェクトとの相性は極めてよく、ピアソラの音楽に内包されているバルトークやヒナステラなどの近代クラシック的な硬質性と甘美で哀愁の効いたメロディ・センスがエレキ・バンドの文脈でうまく展開された結果、極めて上質なタンゴ・チェンバー・プログレッシヴ・ロック的な作品になっています。これは隠れた傑作!CDはめったに見かけません。

【中古】
HI-SPEED / Eroka Con Animac Planetico 国内盤 A/A' 帯付き(イタミ)ジャケ汚れ、インサートヨレ Creativeman Disc '96 ¥1500
90年代半ば国内アヴァン・ロックが盛り上がる中登場、ライブが注目されたHi-Speedのデビュー作。ジャケがPICCHIO DAL POZZOのセカンドへのオマージュという辺りにレコメン系育ちがあらわだが、ピッキオよりアグレッシヴで切り返しが激しい変拍子ジャズ・ロックに宅録的なトイ・チェンバー・サウンドが交錯、細かいユニゾンなど手のかかるアンサンブルを数小節単位で切り替えて行くなど、とにかく大量のアイディアを目まぐるしく入れ替わりさせるあたりはNAKED CITYの衝撃以降90年代の東京で花開いたシーンならではのもの。忘れ去るにはあまりにもったいない。再認識を!

【中古】
HY (ハイ) / Return Inside (リターン・インサイド) 国内盤 A/A 帯付き Syntax '87 ¥2500
小松義光 (シンセサイザー、キーボード)と、佐々木慈子 (ヴォーカル&キーボード)のデュオ・ユニット、HY (ハイ) の、'87年作品。ファンタジックなコンセプト・アルバム、澄んだヴォーカルとシンフォニックなサウンド、と帯にある通り、当時らしいクリアーな音色のキーボードと、中音の女性ヴォーカル(日本語)によるサウンドは、'80s業界系シンフォ・ポップで、高水準。ザバダック~アストゥーリアス系を思わせる所も。'80sアニメ・サントラ/イメージ・アルバム系を好む向きにおすすめです。裏ネタとして、かなり強力。'87年の発売でCDのみなので、レア。

【中古】
ジャーネイ・カーグマン/愛に逃れて ('87) 国内盤 A/A 帯付き(イタミ) Moon Witch '91 ¥1500
オランダが生んだ偉大なバンド、アース・アンド・ファイアーのフロントを務めた女性シンガー、ジャーネイ・カーグマンの、「Made On Earth」('84)に続く、'87年の2ndソロ。所謂'80s風味全開の、エレ・ポップ系ですが、所どころポスト・プログレ・ポップ(エイジア、'80sジェネシスetc.)の味も有り、末期ルネッサンスに通じたりも。ダンスものではなく、落ち着いたポップですので、それ系としては、懐かしさ込みで十分楽しめます。リアルタイムで外盤CDも出ていますが、まず見かけません。こちらは国内盤。

【中古】J
OSEPH RACAILLE / Joseph Racaille 仏盤 A/A'(ジャケ少イタミ) Warner '97 ¥1500
ZnRの片方(R)にあたる才人ジョセフ・ラカイユの単独名義としては初のアルバム(単独EPや連名作は先にあり)。弦楽やピアノ、クラリネットなどの柔らかな響きに乗せて古い映画の場面が頭をよぎるような優美なメロディが紡ぎ出される素晴らしい歌曲集。ワールド・ミュージック的な様々なプロジェクトで大成功し、飛躍的に知名度を高めたのは相方のエクトール・ザズーだったが、ZnRの音楽性を正統的に継承/発展させたのは本作とそれに続くラカイユの作品であり、ZnRのアルバムで顕著だった、香り高い優雅さやレトロモダンなノスタルジーな感覚に裏付けられたサロン・チェンバー性は彼が担っていたところが大きいというのがよく分かる秀作。

【中古】
架空線上の音楽 / 架空線上の音楽 国内盤 A/A リアカード元々なし God Mountain '94 ¥3000
ベーシスト沢田穣治がホッピー神山、吉田達也、鬼怒無月、山本精一など東西にまたがる日本アヴァン・ロックの精鋭たちやストリングスなど交えて作り、映像的なイメージを強く喚起させるチェンバー・ロック的作品がこの「架空線上の音楽」。シリアスで豊穣な響きを持つ弦アンサンブルに強烈に切り込むロック系楽器、さらにはブラジルの民族楽器ビリンバウや呪術的女性ヴォイス、さらにはジャングルの鳥や水流のSEも加わって、魔術的な音空間を展開。何者にも似ない独自性と高水準を両立させた、日本アヴァン・プログレッシヴ史上の傑作!現在中古市場に出回ることが少ない幻の名盤的存在。

【中古】
金子飛鳥 / Multi Venus 国内盤 A/A 帯付き ビクター '92 ¥2000
ADIでも随所にプログレッシヴな指向を見せていた金子飛鳥の才能が炸裂した大傑作。ギターにTIPOGRAPHICAの今堀恒夫、ベースにKEEPの富倉安生をコアメンバーとして、仙波清彦(per)、グリコ(Ds)でリズムの底を固めたバンド形態を軸に適宜ストリングス・セクションをバックに加えた編成にて壮大かつスリリングなプログレッシヴ・ジャズ・ロックを展開。豊穣なメロディとエキセントリックで攻撃的なソロプレイがシームレスにまじりあい、高め合う展開は日本のプログレッシヴ・ロック史上でも最高クラスの作品であり、またヴァイオリニストによるプログレッシヴ・ジャズ・ロック作としても全盛期のジャン=リュック・ポンティのそれに比肩する世界最高クラスの大名盤。ぜひ再評価を。

【中古
】金子飛鳥 / 神話の時代~Twelve Myths 国内盤 A/A 帯付き BMGビクター '95 ¥1800
金子飛鳥の95年リリースのセカンド・ソロ。前作がバンド形体をベースにした攻撃的なプログレッシヴ・ジャズ・ロックを軸にしていたのに対し、本作ではヴァイオリンのもつ柔らかで豊穣な響きを軸にした、シンフォニックな音楽性を展開。また、同時期のASIAN FANTASY ORCHESTRAでの活動も反映してか、ADI以来指向していた世界各地の民族音楽のエッセンスを加え、壮大でヒューマンな架空世界を描きあげるような響きに。この辺りのアプローチは本人としてはまったく意識していないだろうけれど、ブラジルのサグラドが前年の「偉大なる精霊」で取ったものに通じたりで、金子飛鳥の作品の中でも最もシンフォニック・ロック・ファンと親和性が高い。これまた要再評価の大傑作!

【中古】
KEDAMA / Live At Sunrise Studios ('76) スイス盤 A/A Black Rills '99 ¥2000
スイスのプログレッシヴ・バンド、ケダマの当時の唯一作('00年代以降再結成してアルバム数枚リリース)。タイトル通り、Sunrise スタジオでのライヴ録音で、メロトロン含むキーボード入り、ベースレスのトリオ編成にて、イエス系シンフォニックと、ハード色を混合したインスト・サウンドを展開しています。自主系としては十分のクオリティの録音、演奏で、マニアックなユーロ・プログレッシヴの傑作に数えられる一枚です。'77年の未発5曲と、'73年のサンプラー収録2曲をボーナス追加。公式CD再発無し。

【中古】
KBB / Lost And Found 仏盤 A/A Musea '00 \2000
壷井彰久(vln/Ausia)をフロントに、高橋利光(kbd/小野瀬雅生ショウ)、Dani(b/taika、interpose)、そして菅野詩朗(dr、NEGASPHERE)の4人編成で現在も活躍中、海外公演も行うなど、日本を代表するプログレッシヴ/ジャズ・ロック・バンド、KBB。彼らのアルバム中、唯一国内流通がなかった為、入手が困難なのがこのデビュー作。この時点では高橋は未加入で、キーボードは、グレゴリー鈴木が担当。壷井がギターもオーバーダブしており、後とは一味違う、シンフォニック寄りの音像を展開しています。(全作曲:壷井) 未入手のファンは、この機会に是非!ヴァイオリン・マニアも必携!

【中古】
KEHELL / Galileo 国内盤(輸入オビ付き) A/A 帯、ライナー付き(イタミ) Belle Antique '99 \2500
あのミスター・シリウス「ダージ」にて凄絶なプレイを聴かせ、多大な貢献を果たしたギタリスト、釜木茂一が率いたジャズ・ロック・バンド、ケッヘルの唯一作。'85年結成で、何回かメンバーチェンジ、本作は、第4期のギター・トリオ編成で'98年に録音された物です。ギター・シンセも使用した、モダンでソリッドなプログレ・フュージョン・サウンドは、ブランド X /タンネルズ+ホールズワース的。テクニカルな中にもイマジナリーなメロディ使いが光る楽曲と、日本屈指の技量を持つ釜木の見事なギター・ソロがふんだんに味わえる、ホールズワース系リスナーも見逃せない傑作。クリムゾン風味も!

【中古】
KETIL BJORNSTAD / ERIK HILLESTAD / Messe For En Saret Jord ノルウェー盤 A/A
Kirkelig Kulturverksted '92 ¥1800
テリエ・リピダルを迎えたECM作品などで沈み込むような耽美なピアノを聴かせるビヨルンスタとファーマーズ・マーケットなど、トラッドをはみ出した意欲的な音楽を多くリリースしたKirkelig Kulturverkstedレーベルのオーナー、ヒルスタッドの連名による現代ミサ曲。名義は二人だが、実際の演奏はエレキバンドに混成合唱、ソロ歌唱を加えた大編成にて行われており、結果的にシンフォニック・ロック的なニュアンスも出ることに。清澄な女性ヴォーカルや厚みのあるキーボードオーケストレーション、伸びやかなギターなどが絡み合い、北欧/ノルウェーらしいメロディをミサ曲らしい荘重さで展開する大作は寒い冬に聴くのにふさわしい逸品。スウェーデンの近い時期のB.J.リンダーの傑作群などにも通じる逸品。

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LARS HOLLMER / LOOPING HOME ORCHESTRA / Live 1992・1993 加盤 A/A Victo '93 ¥1500
サムラ・ママス・マンナの無垢な複雑さとでもいうべきらしさを紡ぎ出したのはやはりこのラーシュ・ホルメルでしょうが、ホルメルはサムラを離れてもメロディの天才であったことを示す傑作のひとつ。S/Zサムラ期の同僚エイノ・ハーパラとラッセ・クランツ、フレッド・フリス、カナダのジャン・ドゥロームなど含めた6人編成にて93年のカナダのVictoフェスでの録音を中心にした92-93年のライブ録音集。ドラムレスでツイン・キーボード、ツイン・ギター編成というエレキ室内楽団的な編成にてあの無垢なメロディと躍動する変拍子を併せ持ったホルメルの音楽性を最上の精度でもって演奏。またホルメルの音楽に不可欠な突発的なユーモアやいたずらめいた即興性も存分に発揮した素晴らしい音源になっています。ロック/プログレの観点からホルメルのソロ作を一枚選ぶとなったら最有力候補の一つとなる傑作!

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LARS HOLLMER / Utsikter スウェーデン盤 A/A Krax '00 ¥1200
元サムラというよりかは無垢なメロディと変拍子を結びつけることにおいては天才としか呼びようがない才能の持ち主、ラーシュ・ホルメルの「Andetag」に続く2000年作品。この時期のホルメルのソロ作はいずれも充実しており、サムラ~フォン・サムラ時期に匹敵するほどのクリエイティヴィティを発揮しており、こちらも傑作。前作と同じくサロモン(ベースほか)、ベルクマンス(バスーン、オーボエほか)、ヒメネス(vln)が参加するほか、サムラ時代の同僚、コステ・アペトリヤがバンジョーで参加している。前作よりはバンド感あるアレンジで、哀愁やドラマティック性はやや抑えめに、サロン・チェンバー的な優雅さが前に出た感じの小曲集という感触だが、後半には前作を引き継ぐようなシリアス感強いチェンバー的な曲も。11曲目”Volapuk”はかつてのRIOの仲間、元ETRON FOUのドラマー、ギグー・シュヌヴィエの当時のバンドへのオマージュ?

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LARS HOLLMER / Andetag スウェーデン盤 A/A Krax '97 ¥1200
ホルメルがキーボード、アコーディオン、ヴォイスなどを重ねて作った土台にハッセ・ブルニウソン(ドラム)、ウォルフガング・サロモン(ベース他)、ミシェル・ベルクマンス(オーボエ)というサムラ/フォン・サムラ時代からの仲間たちとサンティアゴ・ヒメネス(vln)が的確なサポートを加える構成。特に煽情的にむせび泣くようなヒメネスのヴァイオリンはいつも以上に美しくも無垢でドラマティックな展開を聴かせる場面にて大きな効果を発揮、作品全体に優美な華やかさを添えている。小曲集ではあるが、いくつもの曲が連なってドラマティックな流れを作る風でもある。これまたラーシュ・ホルメル数あるソロの中でも最高作の一つ。

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L'ENSEMBLE RAYE / Meme En Hiver/Comme Un Pinson Dans L'eau 仏盤 A/A AYAA '89 ¥2000
スイスのいわゆるレコメンデッド系の起点となったバンド、DEBILE MENTHOLが解散した後、そのメンバーだったセドリック・ヴュイユとジャン20ユグナンが結成したバンド。LPだとA面がヴュイユ、B面がユグナンの作曲に別れ、メンバーもばらばらなので、この時点では共同ソロ・プロジェクト的な性格が強い。レコメン系のアヴァン・ロックにニュー・ウェーヴ感覚を持ち込んでアグレッシヴな演奏を聴かせたDEBILE MENTHOLとは大きく方向性を変え、生楽器を中心としたシリアスさと瑞々しさを併せ持つチェンバー・サウンドは極めて独自性が高く、美しさをたたえたもの。無理やり例えるならばラーシュ・ホルメルのソロ作をカナダのCONVENTUM的な質感で演奏したような?今はなき仏AYAAレーベルからの傑作。

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L'ENSEMBLE RAYE / Quelaques Pieces Detaches 仏盤 A/A AYAA '93 ¥2000
前作同様アコースティック・ギターやクラリネットなど生楽器を中心に組み立てられた、柔らかくも緻密なアンサンブルで聴かせるL’ENSEMBLE RAYEのセカンド・アルバム。シリアス感も結構強かったファーストに比べると手風琴やクラリネットの音色のせいか、メロディのセンスが際立つようになり、またラーシュ・ホルメルのソロを思わせる無垢でノスタルジックな響きがより目立つようになっている。レゲエのリズムを取り入れたりしつつ、ちっとも肉体的にならず、柔らかく優しいのに際どい音使いが挿入され甘く流れすぎないこの奇妙な緻密さと懐かしさ、無垢さが合い混じるサウンドこそL’ENSEMBLE RAYEの核であり、そうした感覚はジャケのイラストにもよく出ている。ジャケの雰囲気が気になる人ならぜひ一聴を。

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LENA PLATONOS / Breaking The Ice ('89) ギリシャ盤 A/A MBI '98 ¥1800
サヴィナ・ヤナトゥーとの連名作が名作として名高いギリシャのキーボード奏者、レナ・プラトノスの89年作。有機的で時にエキセントリックなエレクトロニクスに才気を見せるプラトノスだが、本作は彼女のソロ作の中でももっともしっとりとした感触があるシリアスな歌物的な作品。クラシカルなピアノ弾き語り(と控えめなシンセ類)にヴァイオリンなどが絡む前半はギリシャらしいエキゾティックなメロディと彼女のはかなげな歌が光るが、後半の曲になるとトライバルな打楽器音とダークなストリングスが絡むなど音数が増え、アレンジが複雑化してきて尖鋭的な感性が迸る。ピーター・ガブリエルやフランコ・バッティアートの歌物の中でも最も尖った部分とも比較したくなるような才気にギリシャならではの情が絡む摩訶不思議で唯一無比な傑作。

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LITTLE TRAGEDIES / Porcelian Pavilion ロシア盤 A/A Boheme '00 ¥1600
冷戦終結後、かつてのアルテミエフのようなド級シンフォニック作は、登場していなかったロシアより登場、衝撃を持って迎えられたのが、リトル・トラジディーズ。Gennady Ilyn (kbd)をリーダーに、ギタリストとのデュオ体制で'99年に録音、'00年にBohemeレーベルから発売されたデビュー作。東欧らしい伸びやかな音色のキーボードと、濃厚なヴォーカルによる、EL&P 影響下 (エマーソンを最もリスペクトしていると公言)のシアトリカル&クラシカル・キーボードシンフォが炸裂!インパクト十分の名作! レーベル倒産につき廃盤。

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LITTLE TRAGEDIES / New Faust ロシア盤 AA/A 2CD Mals '06 ¥1800
ロシアきっての21世紀プログレッシヴ・バンド、リト・トラことリトル・トラジディーズの、こちらは'06作。2CDの大作。ギター、ベース、ドラム、サックス入りのバンド編成にて、けたたましいキーボード・シンフォからミステリアスなムードまで、一気に聴かせるダイナミックな内容は見事です。矢張り、EL&P系リスナーは必聴の傑作!

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LITTLE TRAGEDIES / Cross ロシア盤 A/A Mals '08 ¥1600
ロシア産、EL&P系キーボード・シンフォニックのトップ・アクト、リトル・トラジディーズの、「Chinese Songs」連作に続き、'08年にリリースされたアルバム。コンセプト主導だった前2作に対し、こちらは楽曲主導の、迫力満点のサウンドをたっぷり展開しています。彼らの代表作の一つに数えられる内容、未聴の向きは是非。ロシア本国盤のみのリリース、紙ジャケット仕様。

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LITTLE TRAGEDIES / Chinese Songs Part One ロシア盤 A/A Mals '07 ¥1600
ロシアン・クラシカル・キーボード・シンフォニックの雄、リトル・トラジディーズの、こちらは'07年に連作として2枚リリースされた、李白等、中国詩歌をテーマにしたアルバムのパート1。コンセプト的に、ややヴォーカル・パート(英語) を重視していますが、ダイナミックかつスリリングなEL&P系シンフォニックはここでも全開。彼らの作品中でも一際印象的な傑作!

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LOCANDA DELLE FATE / Homo Homini Lupus 国内盤(輸入オビ付き) A/A '99 \2500
イタリアン・プログレッシヴ最後の輝きと称される、あまりにも有名な1st 「Forse~」('77) から22年後の'99年に、何と再結成してリリースされた、ロカンダ・デッレ・ファーテのセカンド・アルバム。キーボード奏者のミケーレ・コンタ(kbd)とレオナルド・サッソ(vo)が不参加な為、1stのシンフォニックなイメージは薄めながら、歌物として考えれば、非常にクオリティの高い内容になっています。ロカンダとしての評価は別として、実のところ傑作。この機会に是非一聴を。

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L.SUBRAMANIUM / In Moscow ('88) ロシア盤 A/A Boheme '99 ¥2500
インド出身、SHAKTIやピーター・ガブリエルなどと活躍するヴァイオリニスト、L.シャンカールの兄弟にて同じくヴァイオリニストであるL.スブラマニアムはインド古典音楽の名手であると同時に早くに渡米してジャズ/フュージョン方面での活動も多いですが、東西多国籍、総勢19人のメンバーにてインド古典楽器とドラム、ベース、シンセなどを用いた現代エレクトリック・バンドを融合させた本作は彼のそうしたキャリアを総括する素晴らしい傑作となっています。静かな中、情感をゆさぶるようにゆったりとしたヴァイオリンの調べから始まり、バンドと複数の打楽器が込み入ったリズムを急調子で展開すると共に一気にとてつもない速度に加速するヴァイオリン伸びやかかつアイディア尽きることなくソロを弾きまくるのはまさに圧巻。テクニカルなヴァイオリン・ジャズ・ロックものとしてまさに大穴的な傑作アルバム。2000年代前半に短期間活動したBohemeレーベルよりのリリースで、長年の間入手難の状態が続いています。この機会に!

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ルーシェル / 時流のかけら 国内盤 A/A Planet '06 ¥1500
'80年代に名古屋を拠点に活動し、エレクトリック・レディ・ランド・レーベルから1stミニ・アルバム「Across The Infancy」('85)をリリース、当時のキーボード奏者の原 一博は、後に浜田麻里のバック・バンドに参加することでも知られる、ノヴェラ系プログレ・ハード・バンド、ルーシェル。本CDは、廣瀬正之(vo)、加藤巌(g)、宮崎哲郎(b)、本間厚(dr)というかつてのメンバーに新kbd奏者、松井博樹を加えて制作された、まさかの復活アルバム。6曲入りミニ。17年ぶりの再結成、'80s当時の3曲と新曲3曲、期待に違わぬプログレ・ハードが満喫できる秀作です。

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MAEDOOSA / Ali Baba Nights 米盤 A/A 正規CD-R Lunge Music '07 ¥1600
ギリシャ出身のベーシストとドラマーが渡米後にアメリカ人ギタリストとピアノ、オルガン、シンセを操るキーボード奏者と結成したメドゥーサが73~74年にかけてあのエレクトリック・レデイ・スタジオにてアルバム用に録音するも未発表に終わった音源。バンド結成の当初からギリシャのリズムをジャズ・ロックに導入しようというアイディアの元活動していた彼らだけに地中海的な奇数拍子とエキゾティックなメロディを用いたテーマを中心に流麗なソロが展開される。アレアというと褒めすぎですが、アゴーラやヴェネゴーニ&カンパニーなどのイタリアの地中海系ジャズ・ロック・バンドと比べても遜色のないポテンシャルがあるだけに当時アルバムが出なかったのが惜しまれる出来。未発音源ながら公式アルバム用に録音された音源だけに音質的には全く問題がありません。関係者によるオフィシャルCDR盤(プレスCD盤は存在しません)。

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】MARYSON / Master Majician Ⅰ 独盤 A/A WMMS '96 ¥2000
オランダのシンフォニック・バンド、マリゾンが、'96年に、今はなきWMMS レーベルからリリースした1stアルバム。アルバム・タイトルの同名フランタジー小説をテーマにしたコンセプト・アルバムのパート1となっており、リード・ヴォーカル(英語)入り5ピースにて、ジェネシス系ルーツ+キャメル的、ゆったりと叙情的なシンフォニック・ロックを展開しています。ファンタジー・コンセプトに相応しい場面展開の多さと、泣きのギターが引っ張るアンサンブル(時にクラシカル)は非常にハイ・クオリティ。是非、再評価のメロディアス・シンフォ傑作! 廃盤。

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MARYSON / On Goes The Quest (Master Majician Ⅱ) 独盤 A/A WMMS '98 ¥2000
オランダのメロディアス・シンフォニック・バンド、マリゾンの、ラスト作となった2ndアルバム。今はなきWMMS レーベルより。前作のコンセプト(ファンタジー小説にインスパイア)の第2弾となっており、こちらには、同国の英雄、フォーカスのタイス・ヴァン・レアーがゲスト参加。ジェネシス/キャメル系のみならず、タイスのフルートを活かしたフォーカス風味も交えて、更にグレード・アップ。シンフォニック・リスナーは聴き逃がせない大傑作です。廃盤。

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三宅 純 / 常夏乃憂ヒ 国内盤 A/A 帯元々なし Saidera '95 ¥1500
現在も活躍中で、海外での評価も高い音楽家/トランペット奏者、三宅純の、'95年10月、青山CAYでのライヴを収めたCD。三宅自身はじめ、渡辺等、村上ポンタ、WHACHO 等がバンドに参加、更に葛生千夏(2曲)らヴォーカリストも3名フィーチャー。そのサウンドは、ズバリ、マイルス・デイヴィス系で、図太いリズム、浮遊するトランペット、焦げ付いたエレクトリック・ギターが妖しく、スリリングに迫る、時にサイケなジャズ・ロックの名演です。マイルス、ポリリズミック系等が注目を集める昨今、改めて評価されるべき一枚。

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MOSTLY AUTUMN / The Last Bright Light 英盤 A/A Cyclops '01 \1600
女性シンガー、ヘザー・フィンドレイをフィーチャーした、'90s英国フィーメイル・シンフォニック系を代表するバンド、モストリー・オータムの、'01リリース・アルバム。今はなきCyclopsレーベルより。男女ツイン・ヴォーカルによる、フロイド/キャメル+フォーク的サウンドが完成を見た名盤です。再発なし。

【中古】
MOVING GELATINE PLATES / Moving Gelatine Plates ('71) 仏盤 A/A Musea '91
¥1400
‘70年代初期、SOFT MACHINEが絶大な人気を誇ったフランスにおいて、彼らの影響を受けた代表的な存在がこのMOVING GELATINE PLATES。本家とは異なりギタリストを加えたカルテット編成ながら、ファズの効いたオルガンをフロントに立てて、小刻みな変拍子による短い曲を連ねた構成は「2」辺りのSOFT MACHINEとその元ネタでもあった初期ザッパの影響は露骨だが、流麗なフルートを用いるなどして柔らかみのある音使いと、フランス的な演劇性/ユーモアを交えたシアトリカルでロック感ある展開からによりプログレ感と独自性がある。早期にカンタベリー系のサウンドに触発されたヨーロッパのバンドとしてはオランダのSUPER SISTERと双璧。後進バンドのMOVINGの唯一のアルバムからボーナス4曲追加。

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MOVING GELATINE PLATES / The World Of Geneus Hans ('72) 仏盤 A/A Musea '94 ¥1400
初期SOFT MACHINEやフランク・ザッパから強く触発されたMOVING GELATINE PLATESのセカンド、で’70年代当時の最終作。基本的な音楽性は前作同様にセカンド期のマシーンやザッパに影響されたファズ・オルガンやベースをメインに立てて変拍子を多用し、小刻みに曲を展開させるジャズ・ロックだが、本作ではメンバーに加えてバスーン/トロンボーン/ヴィブラフォン/コーラスをゲストで起用、サウンドの幅を大幅に広げて、後のチェンバー系にも通じるダークで演劇性のあるアンダーグラウンドなプログレッシヴ性を強化。特に14分に及ぶ冒頭の大作は彼らの最高作的な完成度を見せて、カンタベリー系影響下の枠を超えて初期フランスのシーンにあっても有数の傑作と呼べるもの。ファースト同様、後進バンドMOVING唯一のアルバムから5曲をボーナスとして追加(合わせるとMOVINGのアルバムのフルが揃う形に)。

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ナルニア / アスラン・イズ・ノット・テイム・ライオン ('74) 国内盤(輸入オビ付き) A/A
Belle Antique '97 ¥1600
アフター・ザ・ファイヤーのキーボード奏者、ピーター・バンクス(イエスのギタリストとは別人)が在籍していた、ブリティッシュ・プログレッシヴ幻のコレクターズ・アイテムのCD化。有名な「ナルニア国物語」をモチーフに、魅力的な女性ヴォーカルとキーボードの音色が郷愁を誘う。イギリスのサンドローズという声もある傑作です!

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NATHAN MAHL / Parallel Eccentricities ('83) 加盤 A/A エンハンスト NMA '97 ¥1800
後にキャメルに加入し、大いに名を挙げたキーボード奏者、故・ギー・ルブラン('15年4月に逝去)が率いた、カナダきってのテクニカル・シンフォ名バンド、ネイサン・マールの'83デビュー作。オリジナルLPは黒いジャケで自主制作されたレア盤で、こちらはエンハンスト仕様でのCD化。ジェントル、ハッピー・ザ・マン、U.K.等に通じる、切り返し&弾き倒しのスリリング極まる大名盤。再発なし。

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NIEMEN / Ode To Venus ('73) 独盤 A/A CMP '03 ¥1800
ブルースにルーツを置きつつ、プログレッシヴで前衛的なバックの演奏と一体化した悲壮なまでに強烈な熱唱で唯一無比の存在感を示すポーランドの英雄、ニェーメン。本作は当時単独デビュー以前のSBBをバックに従えての3作目であり、西側レーベルで3枚制作された英語ヴァージョンのうちの2枚目でもある73年作。英語ヴァージョンとはいえ、全曲このアルバムのための曲であり、またニェーメンの強烈な歌唱もまた言語が何であるかに損なわれるようなものではないので、黄金期のニェーメンを代表する素晴らしい作品になっている。SBBの演奏もニェーメンの歌によりそいつつ、スペーシーかつ情熱的、また即興性もはらんだスリリングなもの。SBBのファーストはダイレクトにつながる音楽性でもある。

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NIL (NYL) / Nil 仏盤 A/A Legend Music '94 ¥1800
マグマの怪物ベーシスト、ジャニック・トップはスタジオ・ミュージシャンとしてのキャリアが長い分、参加作が多い割には充実した演奏が聴ける作品が少ない中、ここでは独特の唸るようなヘヴィ・ベースを聴かせることでマグマ系のコレクターズ・アイテムにもなっていたNYL。本CDはリシャール・ピナスのUrusレーベルから出ていた唯一作から一曲をカット、バンド名をNILと変えた上、ジャケと曲順も変更した上でデモ及びライブ音源を7曲追加した拡大的再発盤。バンド自身はサイケ・ロック的な音楽性を有していたと思われるが、トップ、前衛エレクトロニクス作品が知られるアリエル・カルマ、さらにはラード・フリーのメンバーなども参加してゴングをダークにしたようなスペース・ジャズ・ロック風味が強い。クトゥルー神話に由来した曲名などもあるのもそれっぽい。ライブ音源はよりラフかつルーズに広がって70年代フランスのアングラ・ロック風味が更に強くて面白みあり。

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NO NAMES (KTZAT ACHERET)/ No Names ('74) イスラエル盤 A/B ジャケイタミ Israphon '94 \1800
'70sイスラエルの定番、一般的にはNO NAMES で通って居ますが、正確には KIZAT ACHRET というトリオのアルバムで、No Names はタイトル。キーボード/ピアノは、'70sイスラエルの主要作品にはほとんど関与している、重要人物の、Shlomo Gronich。本作は、基本歌物(ヘブライ語)/フォーク・ロック系ですが、ピアノを活かしたパートなど、所々バンコ等イタリアン・ロックを思わせて、非常に魅力的。数少ないイスラエル物にあって、聴き逃がせない一枚です!

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レ・オルメ / ライヴ・オルメ('86) 国内盤 AA/A' オビ不良(欠け) ブックレットテープ跡少 King '96
¥2000
オリジナルLPは、'86年に日本のみで発売された、レ・オルメのライヴ・アルバム。あまり評判の芳しくない'74年の汚名を返上する、素晴らしい内容。'09年のBlack Widow 再発盤は盤起こしで音質が良くない為、是非国内盤CD(2枚組)で。

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おU / O-U 国内盤 (輸入帯付き) A/A ライナー元々なし 帯少イタミ Poseidon '03 \1500
新月のサポート・メンバーを経て、KILLING TIMEで活躍したキーボード奏者清水一登がAREPOSでも活動を共にするれいち、さらには今堀恒雄、向島ゆり子、近藤達郎、渡辺等などの才人を揃えて率いたおU、88年から94~95年のライブ音源を集めた唯一作。カンタベリー系~PICCHIO DAL POZZOに通じる奇妙ながら親しみやすいメロディと複雑怪奇な変拍子が合わさった柔らかみのあるアヴァン・プログレッシヴ・サウンドはKILLING TIMEから面子、楽曲が重なる清水の名作ソロ、「Yet Somehow」に通じつつ、よりライブならではのテンションと自由度に溢れる素晴らしいもの。2000年代に数多くの作品をリリースしたポセイドン・レーベルにあっても最良にして最重要な一枚。長らく廃盤!

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PANGAEA / Unu 国内盤 A/A 帯付き レーベルゲートCD Sony Music '04 \1800
'04年、かの厚見玲衣(ムーンダンサー、VOW WOW)がプロデュースを担当した、日本産オルタナティヴ/ポスト・ロック系ユニット(女性vo、男性マルチのデュオ)の唯一作。プロデューサーの厚見自身もシンセで参加、更に厚見の肝いりで、何とイアン・マクドナルド(フルート)の参加。ラストに24分の大作組曲をフィーチャーするなど、プログレッシヴ・ロック色も強い、退廃ムードの叙情派力作。ポスト・プログの先駆とも。コピーガード仕様。

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PARTHENON / Mare Tenebris メキシコ盤 A/A ジャケ元々サイズ少 Lunar Negra'05 ¥2000
スペインのトラッド+シンフォニック・バンド、アマロックのリーダー、ロベルト・サンタマリアが、スペイン移住前のヴェネズエラ時代に組んでいた('79年結成)プログレッシヴ・バンドが、再結成してリリースしたデビュー作。こちらは、純正シンフォニック・ロックで(楽曲は当時のもの)、EL&P辺りの影響も感じさせる、テクニカルなキーボード主体の本格派サウンド。非常にクオリティが高く、イタリア系リスナーも注目の傑作です!

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ピーター・バーデンス / ハート・トゥ・ハート('79) 国内盤 A/A 帯/ライナー付き 紙ジャケ
BMG Fanhouse '02 ¥1200
故・ピーター・バーデンス(キャメル)の、ソロ3作目。タイトル通りの、ハートフルな名作。国内盤紙ジャケット。

【中古】
PETER BARDENS / See One Earth 米盤 A/A Capitol '87 ¥1400
故・ピーター・バーデンスの、'87年にシネマ・レーベルからリリースされたソロ作。ニュー・エイジのくくりで出ましたが、バーデンスらしい人懐こいシンセ・サウンドの良作。

【中古】
PETER GABRIEL / Deutsches Album (4th) 英盤 A/A Virgin '87 ¥2800
ピーター・ガブリエルのソロ・アルバムの中でも「III」「IV」(原題はどちらも「Peter Gabriel」)の2作にはドイツ語ヴァージョンがあるが、実はこれらは全編リミックス、ヴォーカル以外のバッキング・パート随所に新規パートを追加しているほか、曲によっては新たなエンディングを作曲し直して拡張するなど、単なるヴォーカル差し替えには全くとどまらない別ヴァージョンだったりします。これらの改変は英語に比べて硬くゴツゴツしたドイツ語の語感と、かなり自由に意訳した歌詞のニュアンスに適合するために行われたとされ、当時新鋭機材のフェアライトのサンプリング機能を多用し、ガブリエルのソロの中でも最も陰鬱で攻撃的なサウンドを持つ本作の雰囲気には英語版以上の効果を与えているように。そうした音世界にあってトニー・レヴィンとジェリー・マロッタが繰り出す骨太のリズムも極めて印象的。英語版とは独立した作品として、ガブリエルのソロキャリアが最も創造性に満ちていた時期を新たな角度でとらえ直すのに最適な一枚です。

【中古】
P.O.N. / P.O.N. 国内盤 A/A Creativeman Disc '95 ¥2500
90年代東京のアヴァン・プログレッシヴ・シーンにおいて、ティポグラフィカと並んで複雑系の極致にあったのがドラマー、植村昌弘率いるP.O.N.。ボンデージ・フルーツの鬼怒無月と高良久美子、SOHバンドの清水正樹、即興界で活躍が長かった広瀬淳二という最高レベルにより、とにかく速く/激しく/複雑さを求めて成り立つ楽曲が、すさまじい勢いで寸断され切り替わる様は人力で演奏できる音楽の限界を求め続けるような求道者的な姿勢すら感じさせるが、そこに流麗でキレキレのヴァイオリン・ソロを乗せるゲストの金子飛鳥もすごい。NAKED CITYとザッパが手を組んで2倍速く、3倍激しくなったような激烈な音楽はロン・ジャーゾンベックやBEHOLD… THE ARCTOPUSなどの複雑系技巧派エクストリーム・メタルの視点で聴いても衝撃であろう、これまた究極的傑作!

【中古
】浪漫座別館 / 東方大ロマンス 国内盤 A/A 帯付き ブックレット少汚れ Roman-za '06 ¥1500
言わずと知れたページェントのオリジナル・ギタリスト、中嶋一晃が、'90年代の夜來香の後、ページェント楽曲をセルフ・カバーする浪漫座を結成。そこから派生した、オリジナル楽曲を演奏するバンドが、この、浪漫座別館。女性シンガー、ひな をフロントに、長年の盟友、浜田勝徳(b)含む編成にて、正にページェント、夜來香の延長にある、魅力的な歌物シンフォニックを展開しています。本来ジャズ・シンガーの、ひな の個性を活かした、ノスタルジックな名曲揃いの傑作です。

【中古】
SINKADUS / Aurum Nostrum 英盤 A/A 国内ライナー付き Cyclops '97 ¥1500
アングラガルド、アネクドテンに続き、'90年代スウェーデンから登場し、2枚のスタジオ作と一枚のライヴを残したシンフォニック・バンド4、シンカドゥス。本作は、今はなきCyclops レーベルからでたデビュー作。女性ヴォーカル/フルート、チェロ含む6人編成にて、どちらかと言えばアングラガルドに近い、ダークなシンフォニックを展開しています。完成度の高い傑作。再発なし。

【中古】
SIMON SAYS / Tradigrale EU盤 A/A Progrock '08 ¥1800
現在は解散した、'95年デビューの北欧産ジェネシス系シンフォニック・バンド、サイモン・セイズのラスト作サード。今はなきProgrockレーベルより。メロトロン音も多用した、'70s中期ジェネシス直系の本格派サウンドは、極めてハイ・クオリティ。ポンプ/メロディックを好む向きのみならず、シンフォニック・リスナー必聴の傑作です! 再発なし。

【中古】
STELLA VANDER / D'epreuves D'amour 仏盤 A/A Seventh '91 ¥1500
マグマにおいてクリスチャン・ヴァンデを長く支え続ける同士にて最大の理解者、ステラ・ヴァンデ。その柔らかでありつつ神々しいまでの美声はマグマのステージでも強く印象に残るものですが、彼女の初のソロ・アルバムとして91年にリリースされたのが本作。クリスチャンとOFFERINGのメンバーであった鍵盤奏者、ピェール・ミシェル・シヴァディエを中心に、愛娘ジュリ・ヴァンデ、やはりクリスチャンの長年の盟友たるイザベル・フィュボワをヴォーカルに迎えての非常に親密感ある作品です。クリスチャンの「Tous Les Enfants」でも再録され、二人のデュオ・ライブでもたびたび演奏される名曲”Ronde de Nuit”を始め、ドビュッシー的な仏近代クラシック的な和声とスピリチュアルな高揚感が合わさった音楽性は、アルバム「Felicite Thosz」に代表されるように、2000年代以降のマグマで重要な位置を占めるようになった繊細で神秘的にてスピリチュアルな歌曲の部分の起点となったような作品であり、現在のマグマをより深く知る上で非常に重要な一枚といえます。

【中古】
STEVE TOPPING / Time And Distance 英盤 A/A Black Box '98 ¥2000
イギリス出身のジャズ・ロック・ギタリスト、スティーヴ・トッピングのデビュー作。一曲目をジョン・マクラフリンに、2曲目をアラン・ホールズワースに捧げ、ラストでジョン・マクラフリンがカルロス・サンタナとの共演盤で演奏した”Life Divine”をカバーし、リズム・セクションにはホールズワースの「IOU」を支えたゲイリー・ハズバンドとポール・カーマイケルを起用するあたり、影響源は明らかで、時にマクラフリンばりにアグレッシヴに、時にホールズワース的にうねうねうねるような早弾きを聴かせつつも、そのまま借りてきたようなフレーズを弾くわけではなく、コード・ワークやリズムの捉え方を消化した上でもうひとひねりしたようなアプローチが印象的。静の部分で繊細につま弾かれるコード・ワークの浮遊感ある詩情なども含めて英国のジャズ・ロック・ギタリストの両巨頭に敬意を払いつつも自分流のギター・プレイと音楽性を発揮した秀作。

【中古】
TARANTULA / Talantula ('76) 韓国盤 A/A Si-Wan '96 ¥1500
タランチュラというバンドは各国に存在しますが、こちらはスペインのバンド、タランチュラの1st。本作は、ハード・ロックの次作('76)とは異なり、メロトロンも用いた、熱きプログレッシヴ・サウンドを展開しています。朗々と歌い上げるヴォーカルも秀逸、イタリアン・シンフォニック好きも必聴の名盤です!

【中古】
TELAIO MAGNETICO / Live 1975 伊盤 A/A Musicando '95 \1500
イタリアの偉才、フランコ・バッティアート。彼がミニマル電子音に傾倒しつつ、地中海性と常に変わらぬ朴訥とした歌を交えたなにとも比較し難い至高の音楽性を示し続けていたBla Blaレーベル期の75年にライブでのみ存在したグループ、TELAIO MAGNETICOの未発表ライブ音源(音質良好)。バッティアートの「Clic」辺りを受け継ぐミニマルなオルガン/電子音とAKTUALAのリノ・カプラ・ヴァッチーナの打楽器、ロベルト・マッツアのオーボエが織りなすミニマルとトライバル、西欧古典と東洋やアフリカが溶け込音空間にバッティアートとは馴染み深いカミサスカとALBERGO INTERGALATTICO SPAZIALEでも巫女的なヴォイスを聴かせた女性ヴォーカリストTerraが共に呪術感高い歌唱を乗せて、THIRD EAR BANDとテリー・ライリーが地中海の豊穣さで出会ったような極めて陶酔的な空間が全編に広がる。むしろジャーマン系になじむような音ですが、この美的感覚と情感はやはりイタリアならではのもの。傑作です。

【中古】
LA TORRE DELL'ALCHIMISTA / La Torre Dell'Alchimista 伊盤 A/A Kaliphonia '01 ¥1500
21世紀に出現した、'70sスタイルの本格派イタリアン・シンフォニック・バンドのデビュー作。今はなきKaliphonia レーベルより。畳み掛けるリズム、駆け回るキーボードが魅力の、バンコ系ルーツな傑作。その後、ライヴ('05)、2nd 「Neo」('07)をリリース。再発なし。

【中古】
トリガリング・ミス / ビトウィーン・ケイジズ 国内盤(輸入帯付き) A/A Belle Antique '95
¥1600
アメリカ出身、キーボードを中心とするマルチ・プレイヤー2名+ゲスト(主にドラム)の編成で’90年から2006年の間に6枚のアルバムを残しているシンフォニック・バンド、ア・トリガリング・ミスの’95年、3作目。ジェントル・ジャイアントを手本にしたような目まぐるしくも緻密なリズムの組み立てと、プログラミングやデジタル機材の音色が醸し出す冷たさも計算に入れたような硬質な質感で構築された上物が合致した技巧的な音作りが完成の域に達した、バンドの飛躍作となっている。かつてSFFにユニヴェル・ゼロ的なダークさを加えたようなとも評されたように、極めて構築的で、間違いなくプログレッシヴ・ロックをルーツにしつつ、いわゆる定型のシンフォ系とは完全に一線を画する音楽性は実に個性的で、本作以降の4作はいずれも一聴の価値充分。

【中古】
TRUBROT / Under Ahrifum ('70) アイスランド盤 A/A Steiner '92 ¥1800
アイスランド・ロック初期のスーパー・バンドTRUBROTの70年のセカンド。カバー曲も多く含み60年代的なポップさが強くでたファーストからオリジナル曲で揃え、よりニュー・ロック的な音楽性に足を踏み込んだ重要作。ハードロック、初期プログレッシヴ、サイケデリック・ロックなど当時の英米の様々な最新のロックからの影響を取り入れつつ、独自の音楽性を形成しつつある音楽、という点ではWIGWAMの初期2作辺りにも通じる感触がある。中でも後半に登場するそれぞれ10分と7分を超える大作に見られる初期うプログレッシヴ感は魅力的。まだロックが様々なサブジャンルにセクト化する前の可能性に満ちていた時代の好サンプル。全曲英語。

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TRUBROT / ...Lifun ('71) アイスランド盤 A/A Steiner '91 ¥2000
アイスランド・ロック初期のスーパー・バンドTRUBROTの71年の最終作となったサード。語りがかぶさる大仰なイントロから始まり、おそらくは人の生涯をテーマに各曲が連環したトータル組曲仕立てとなっている。前作でみられた曲調のばらつきは減り、ピアノをバックにしたメロディアスな弾き語り的なパートと、時にクラシカルなオルガンを効かせた攻撃的なパートが交錯して、ヴァーティゴ・レーベル的なよりブリティッシュ的な音楽性を確立。プログレッシヴ・ロック視点から見て間違いなくの最高作!

【中古】
XL / Live Ballett フィンランド盤 A/A Pohjola '01 \1400
フィンランド出身、映像的で甘美な旋律を持つ楽曲を得意とするアートゥ・タカロと、空間的で攻撃的な奏法を得意とするギタリスト、ヤルモ・サーリの双頭リーダーのもと結成されたカルテットXL唯一のライブ盤。99年から2000年の間の様々なライブから選ばれており、以前より関係が深いペッカ・ポーヨラやストリングス・セクション、DJなど多くのゲストを迎えています。ペッカのそれにも通じる懐かしくいメロディMIDIヴァイブをトリガーとした多彩な音色や効果音が結びついた映像的イメージ豊かな楽曲がライブならではのドライブ感と攻撃性を持った演奏と結びついて、彼らの作品の中でも際立った魅力があるものの一つとなっています。ペッカの系譜を継ぐフィンランド・プログレッシヴの秀作でありつつ、尖鋭感あるジャズ・ロック作としても充実したる傑作!
以上です!
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